農林水産大臣表彰を受賞した 渡邊惠美子さん 山北町皆瀬川在住 75歳
農業は努力に応えてくれる
○…このほど、農業委員会委員としての職責の功績を認められ、農水大臣表彰を受賞した。神奈川県では只一人、女性では初の受賞になるという。「本当に驚きました。感動でいっぱい。後に続く方のやる気につながっていただければ」と受賞の喜びを語る。「一人では無理。頼りになる人が周囲にいたのでやる気が出て、挑戦できた。仲間の皆でいただいたものと思っています」。
○…受賞の対象になったのは、荒廃農地対策として取り組んだコンニャク栽培や景観形成で花々を植えたこと。大野山の中腹、ハイキングコース沿いの遊休農地で様々な試みをしてきた。「鳥獣被害に強いコンニャク栽培は、地元でメンバーとして活動する地域振興会の農林部会の関係もあり、同じ遊休農地で出来ないものか、と農業委員会で提案しました。皆さんの了解を得ることができありがたかったです」。農業委会全体として昨年から始め、コンニャクは町産業まつりに出品し、見事金賞を受賞。来場者にも振舞った。花を植える試みは、平成9年に有志を募りフラワークラブを結成。スイセン、ヒマワリ、コスモスなど四季折々の花を咲かせている。
○…松田町寄生まれ。結婚して、共和に嫁いだ。「農業は見よう見まねで覚えてきました。子どもを背中におぶって手に鍬を持っていた時期もありましたね」と懐かしそうに振り返る。農協の女性部に入り活動。昭和63年にあしがら農協理事、婦人部委員長などを経て、平成2年には県農協婦人部協議会会長に就任した。平成9年に山北町農業委員会委員に選ばれ、現在5期目を務めている。
○…町の農産物直売所・とれたて山ちゃんでは加工部部長として手腕を発揮。ヘルパー2級を持ち、福祉施設では20年近く勤務した。「農業は大変だけどありがたいもの。努力すると結果に出てくる。農業は死ぬまで辞められない」と話す笑顔には、芯を持っている人ならではの輝きがある。
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