国民体育大会ソフトボール成年男子の神奈川県チームを率いる 倉橋 貴志さん 開成町延沢在住 38歳
ソフト界のMr・ストイック
○…今年、県協会の推薦を受け、神奈川県チームの監督に就任。「ソフトボールは一つのミスが点につながる。とにかく守備重視」で選抜した選手たちと、14年ぶりに国体の切符をつかんだ。初召集の第一声は「とにかく相手を知ろう」。普段敵同士のメンバーが短期間でチームを組むがゆえに、コミュニケーションの重要性を徹底した。若返りも図ったチームは今、「勢いがある」と全員が口を揃えるほど昇り調子で、練習試合も含め10戦負けなし。「まずは1勝。初戦を良い形で入れれば上へいける」。西高東低と言われる勢力図をひっくり返す下剋上を狙う。
○…大井町出身。2つ上の兄に連れられ、野球を始めた。「小さな体でも互角に戦える」と助言を受け転向、男子ソフトボールの強豪の伊勢原高に進学。負けず嫌いを前面に、マウンドで真っ向勝負を挑み続けた。ソフトボール部がある小田原市の国立印刷局に就職後、なかなか勝てず腐りかけた折、主将に抜擢。誰よりも声を出すこと、ボテボテのゴロはヘッドスライディング。率先した泥臭いプレーで牽引し、初年度で全国3位まで上り詰めた。この時の成功体験が、監督になった今もずっと頭に残っている。
○…普段は紙幣の印刷業務につき、週末は試合や練習で予定が埋まる。加えて「メンタルを強くしないと人に優しくなれないし、引っ張っていけない」と30歳手前で挑戦したトレイルランに「どハマり中」。ここでも負けん気の強さが顔を出し、過酷な自然の中で、団体競技とはひと味違う孤独な戦いに没頭する。「ほとんど家にいない」と笑うほど勝負の世界に身を置く訳を尋ねると「だって老けたくないから。子どもたちにカッコイイ姿をみせたい」。全力で熱中し、背中で魅せる。初戦は明日30日の岐阜戦。
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