日本認知科学会で招待講演を行った浜松医科大の准教授 田中 悟志さん 南足柄市出身 43歳
「新しい発見が興味深い」
○…浜松医科大学医学部の准教授として、心や脳に関する研究教育活動に従事する。これまでの研究業績が評価され、9月に静岡県で行われた第36回日本認知科学会で招待講演を行った。
○…MRIによって人の脳が動いている様子を観察する。リハビリによってどのような効果が表れのるか、脳の壊れた部分の周囲が回復を助長する様子を確認しながら、その後にどのようなリハビリが必要なのかを思案する。脳と心の関係を調べる仕事だ。「研究を続けていて苦しいと思ったことはありません。むしろ楽しい。医療的にまだまだ開発の余地が残されている分野なので、やりがいは大きいですね」。新しいことを知りたいという意欲は絶えることがない。「もっともっと効果的なリハビリの方法を発見しますよ」と意欲的だ。
○…南足柄市出身。向田小学校、足柄台中学校で学び、当初は政治家を志していた。小田原高校に進学すると、水泳部の部長として充実したスクールライフを過ごした。「水泳部の3年間はよい仲間に恵まれた。とても充実していた。よく思うのです、あのときの自分に勝てるかなって」と笑う。リクルート事件など政治の腐敗が浮き彫りになった時代で、いつしか政治家への憧れを失い、研究者の道へと舵を切った。上智大に進み、大学院から博士号を取得してアメリカに渡り、世界中の研究者たちと刺激しあった。
○…好きな研究に没頭し、教壇に立つ毎日。「両親に自由に育ててもらった。感謝しかない」と素直な気持ちを語る。帰宅が遅くなることが続いても、休日は子どもとの時間を大切にする。「そのためにも健康が大事。いまでも週に1回はプールで泳ぎます」と体調維持にも余念がない。さらなる新しい研究成果が期待される。
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