明治学院大学横浜キャンパス(上倉田町)に通う心理学部教育発達学科2年生が、授業の一環で、横浜市立小学校の一般学級で学習支援を必要とする児童のサポートをしている。市が大学の授業を通して学習支援の事業に取り組むのは初。
同学科は心理学、教育学、障害科学を融合させた教育発達学から、子どもを支援できる人材の育成を目的として、昨年4月に開設された。
「体験活動方法論」では、教育発達学の理論を実際の体験に結びつけ、大学での研究テーマを見つける。昨夏、同大が市教育委員会にこの授業を通した支援を提案し、今年度から市立小学校と協力して教育現場を体験している。
市内90校(市外4校)、区内では11校に学生94人が派遣されており、活動時間は毎週木曜日の午前8時半から午後3時。1クラスに対し1人の学生が割り当てられている。川上北小学校2年1組を担当する昆(こん)恵子さんは6月9日、4回目となる体験活動を行っていた。
3時間目の算数の単元は「長さをはかろう」。担任の門倉野里子教諭が授業を進めるなか、昆さんは全体を見回し、わからない素振りをする児童に声を掛けてアドバイス。ノートを取るのが苦手な児童には、メモ帳を取り出して一緒に書き取りをするなど独自の方法を取り入れていた。「教育実習の前に学校の雰囲気を体験できるのは助かる。この1年で子どもたちのことをもっと知りたい」と昆さん。
年間支援に「期待」
市教委では、昨年度から発達障害など様々な理由で支援を必要とする子どもへ学習支援を行う「学習支援研究・開発事業」を進めており、市内6校をモデル校に指定、効果を調査している。モデル事業は今年度で終了するが、今後は本格的に事業を進めていく予定だという。
市教委は「子どもは理解の仕方に差があるため、担任だけでは対応できない個人への支援も必要。大学生が一年を通じて来てくれるので、学校も計画を立てやすいし、子どもの変化も実感してもらえるのでは」と期待する。同大と市立小の連携事業は次年度以降も継続予定。
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