母乳育児支援コラム2 抱いて、見つめて、話しかけて 保健師 朝倉 きみ子<母乳は出るものだと信じる>
母乳が出ているかどうか分からなくて不安なために、ついミルクを足してしまうというお母さんが多くいます。体重の増え方が遅い、母乳だけでは3時間空かない、搾ってみてもあまり出ていない―などがその主な理由のようです。
お乳の出る穴は片方で13〜20本あると言われています。ぶどうの房が13〜20房あると想像してみてください。母乳の与え方が偏っていたらそのぶどうの房の中におっぱいが溜まってしまいます。なるべくおっぱいを溜めないように方向を変えて与えましょう。むしろ、おっぱいは3時間以上空けると溜まってしまい、慢性的に溜まったおっぱいは吸っても出にくくなります。この時、おっぱいを触ると大小の塊に触れたり、強く押さえると痛みを感じることがあります。
与え方を工夫する
おっぱいは1日に10回〜20回方向を変えてあげてみてください。与え方の一つとして添い寝(赤ちゃんと一緒に寝ておっぱいを与える)をしてみましょう。小さいとやりにくさはありますが、赤ちゃんの背中に丸めたタオルなどあて、身体を横向きにし、お母さんの乳首に赤ちゃんの唇が届く位置に寝かせてみてください。授乳中のお母さんは疲れます。添い寝は横になって身体を休められますので一石二鳥ですね。
添い寝ばかりだと偏った姿勢の授乳になりますので、それを防ぐためには横抱きや縦抱き、フットボール抱きなどの組み合わせで授乳してみましょう。
生後2〜3カ月経って足すミルクの量が減ってきて、母乳だけになることもよくあることです。赤ちゃんの飲み方には個性があります。焦らず気長に、あなたと赤ちゃんのおっぱいライフを楽しみながら授乳できるといいですね。
|
|
|
|
|
|