母乳育児支援コラム7 抱いて、見つめて、話しかけて 保健師 朝倉 きみ子<おっぱいは腹持ちが悪い?>
このグラフは動物の母乳中の脂肪分を比較したものです。アザラシの脂肪は人の10倍以上あります。霊長類(ヒト、チンパンジー、ゴリラ)の母乳は脂肪分がほぼ同じで少なめです。そのために腹持ちが悪く、子は母に密着して頻回に乳を飲む形態を余儀なくされており、それが強い母と子の絆を築き上げると言われています。
ヒトの授乳の特徴
ヒトの子は出生直後から母の傍らにいて、欲しがればすぐに母乳を与えられます。この早期頻回授乳がお母さんのホルモン分泌を促し、体力の回復と母乳の分泌を促します。
ヒトの子どもは、1年近くも歩くことができません。ヒトの母乳は、運動機能に必要な骨格や筋肉の発達よりも、生体機能(神経、呼吸、消化、循環、内分泌、運動などの機能を指す)に必要なエネルギーを特に活発に発達させ、活動している臓器に供給することを目的としている成分だと言えます。
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