6月からカメラサークル「フォト亀楽」の新代表に就任し、写真撮影を続ける 高橋 俊夫さん 永田北在住 74歳
写真を「元気の源」に
○…市内を中心に名所や自然などをカメラで撮影しながら交流を楽しむ「フォト亀楽」の代表を6月から務める。現役を退いた60代から80代の人が集まり、会員は42人。日帰りのバスツアーや泊まりでの旅行に繰り出し、写真を楽しむこともある。「歩くことで健康につながるし、良い写真を撮ろうとすることで注意力が増す」と、活動が会員たちの「元気の源」になっていることを喜ぶ。
○…東京に生まれ、幼いころに太平洋戦争が開戦。家の近くに航空機を攻撃するための高射砲があり、激しい砲弾の音が鳴り響いていたことを今でも鮮明に覚えている。「防災頭巾を被って生活していた。近くの防空壕に逃げ込んだ時、弾丸が自分のすぐ横を通過したこともある」。壮絶な経験を沈痛な表情で語る。
○…小学生のころ、少年月刊誌の付録にあった日光写真を見て「『世の中にこんなものがあるんだ』と驚いた。写真に興味を持ったきっかけ」と当時を懐かしそうに振り返る。学生時代は主に電機分野を学びながら、学費を稼ぐためにアルバイトに明け暮れたことも。口下手な青年だったが、製造や営業など、さまざまな仕事を経験するうちに「人と話すための知識を養うことができた」という。社会人になり、大手電機会社で放送設備の開発などを担当。機械の取り扱いはお手のもので、今では主流になっているデジタルカメラが発売された時も「テレビの仕事をしていたから抵抗がなかった」と堂々と語る姿は頼もしい。
○…南区での生活は今年で40年。妻が5年前に他界し、現在は1人暮らしだが、定年後に本格的に始めたというカメラのおかげで、共通の趣味を持つ仲間も多い。「写真は自分の知らない世界に出会えることが魅力。フォトクラブを通してその喜びを共有できたら」。ファインダーをのぞき込む熱い眼差しから、今後も美しい写真が生まれ続けることを期待して止まない。
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