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南区版 公開:2016年8月11日 エリアトップへ

南区小唄協会会長で小唄の普及に尽力する 奥村 多美子さん 花之木町在住 78歳

公開:2016年8月11日

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小さい音と歌に魅せられ

 ○…設立5年を迎える南区小唄協会の会長を務め、月に2回、睦コミュニティハウスで歌の指導にあたる。2012年には三味線も習うことができる「奥村会」を創設。花之木町の自宅を拠点に”小さな歌と音”の普及に努めている。7月23日には、会員が華やかな着物を着て行う年に一度の発表会「おさらい会」を開催した。「にぎやかなことが好き。毎年見に来てくれる人が多くなっているかな」と嬉しそうに語る。

 〇…新潟県の農家で生まれ育つ。子どものころから歌うことが好きで、中学生の時にお茶の間をにぎわせていたラジオ番組「子どものど自慢」に出場。「スペイン民謡『追憶』を歌って鐘が3つ鳴った」と振り返って笑う。高校卒業後に上京。産婦人科の事務職などを経験した。ラジオで流れていた三味線の音を聞いているうちに「自分も弾いてみたい」と小唄への憧れを強めていく。

 〇…30代のころ、有名な小唄流派の教室に入って本格的に歌と三味線を習い始めた。毎回の稽古で多忙な師匠が指導してくれる時間は15分ほど。「最初はとにかく夢中だった」と限られた時間の中で少しずつ技術を磨いた。自宅で鏡に向かい合い、三味線の糸を弾く角度を調整しながら「どうやったら良い音が出るのか考えた」という。教える立場になった現在は、「私は人より覚えが悪かったから」と焦らず、歌と三味線の楽しさを知ってほしいという思いで指導を続けている。

 〇…南区に住むようになって20年。小唄を通じて知り合った友人からの誘いを受け、都内で開催される邦楽の演奏会に足を運ぶこともある。稽古には埼玉県から通って来る会員もおり、「いつも感謝の気持ちを忘れないようにしたい」と真剣な表情。仲間と一緒に”小さな歌と音”を奏でる時間が楽しくて仕方ない。短い歌詞の中にある奥深さと、「ゆったりと物悲しい」と表現する三味線の音の魅力を後世に伝えていく。

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