保土ケ谷区版 掲載号:2017年6月15日号

区内唯一の水田で田植え 社会

川島町の「元気村」で小学生40人

40人ほどの児童が苗を植えた
40人ほどの児童が苗を植えた
 保土ケ谷区内に残る唯一の水田を利用して子ども向けの農業体験教室などを行っている川島町の「ほどがや☆元気村」(泉俊郎村長)で6月10日、小学生およそ40人がもち米の苗を植えた。

 「子どもたちに食と農の大切さを知ってもらおう」と始まった同所での稲作体験プロジェクトは今年9年目を迎える。フィールドとなる帷子川沿いの水田は区内唯一の稲作農家・佐藤敦夫さん(72)が所有しているもので、「元気村」の取り組み趣旨に賛同し、600坪の田んぼのうち100坪ほどを毎年、子どもたちの稲作体験の場として提供している。

 この日、子どもたちは4月末から牛乳パックを使い自宅で育ててきた苗を田んぼに植え付ける作業を体験。泥だらけになりながら25cmほどに育った苗を数本ずつ丁寧に植えていった。

 今回、植えた苗は宮内庁の「お田植え式」でも用いられるもち米「まんげつもち」という品種。子どもたちは今後、案山子づくりなどを体験しながら、10月ごろに稲を刈り、脱穀作業や精米作業を体験した後、12月には自らの手で育てたもち米を使い、つきあげた餅を味わう「収穫祭」が予定されている。

 佐藤さんによると、高度経済成長期を境にそれまで区西部域を中心に広がっていた田園風景は昭和40年ごろから、減少の一途を辿り、2000年を迎えるころには、佐藤さんが所有する帷子川沿いの水田が区内唯一の田んぼとなったという。

 泉村長は「この稲作体験を経験した後、『子どもがお茶碗に米粒を残さなくなった』という親御さんの声も聞く。区内ではここでしかできない米作りや畑作業などを身をもって体験することで、『食と農の大切さを教えていきたい』という思いがしっかりと伝わっていると思う」と話していた。

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