塗装工の建設マスターとして国土交通大臣から表彰された 山田 愁一さん 美しが丘在住 51歳
コツコツ続け30年
○…建設産業の第一線で働く「ものづくりの名人」として国土交通省から建設マスターの認定を受けた。優れた技能や技術のほか、後進の育成やボランティア活動などが評価。「個人では取れないこと、会社や家族、周りに支えられて頂いた賞です」。恥ずかしそうに頭をかく手はたくましく、現場の最前線で働いてきた証だ。「実は県知事表彰を受賞した10年前から目標にしてきた」と、努力を積み重ねてきた結果が身を結んだ。塗装工の職種では全国で11人しか選ばれていない。
○…ビルやマンションなどの大規模修繕工事を手掛けている、(株)アール・エヌ・ゴトー(川崎市中原区)に勤務して30年。入社当時は営業を経験した。その後、塗装職人として現場の最前線で働き続けている。「青葉区内のマンションや戸建て住宅もよく塗り替えました」。街には自身が塗ったビルが多くある。「自分が仕事したビルやマンションを見ると誇らしい」。『山田印』の建物がこれからも街に増え続ける。
○…黒のボールペンで絵の濃淡を表現する点画が趣味。「こつこつ集中するのが好きで」と暇を見つけて著名人の似顔絵を描くことも。学生の頃、好きな映画雑誌にあった「懸賞金付きイラスト応募」に夢中になった。「映画を見るのが300円だった頃、特賞になると1万円もらえたんです」。勉強したふりをしながら作品を仕上げたことも。「シルベスター・スタローンの『ロッキー』を描いて入選した時はすごく嬉しかった」と満面の笑みで当時を振り返る。
○…「素直に喜んでもらえるから、こちらも気持ちがいい」。孤児院や老人ホームなどの内装をボランティアで塗り替えることもある。また二俣川の職業訓練校では、若い職人の見本として技能を教える活動も行う。「ただ建物を塗るだけでなく、人に喜んでもらえるやりがいのある仕事」。これからもコツコツ塗り続け、若い職人を育成していく。
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