安全・安心に向け、公共事業の「質」の確保は守られている? 民主党 横浜市会議員 菅野よしのり
ここ数年、横浜市も財政が厳しいという事で、とにかく「予算の削減・縮減・減らす・減らす」で取り組んできた。借金6兆円のうち1兆円減らして、約5兆円まで減らしたが、最近、逆に心配になってきたのが色々なところで人手が足りない、技術者がいない。従ってメンテナンスが出来ていない。色々なところで。市民の皆さんの一番大切な命を守らなければならない、インフラの部分で道路・トンネル・橋・建物・水道等。結果的には、質よりも値段が安い方をとる、質が悪くても財政が厳しいから安い方で造ってもらうという流れになっている。中央高速道の笹子トンネルの問題やJR北海道の保線の問題もすべて同じだ。
平成25年度の予算や決算でも、市民の皆さんの命を守るという大切なところで各局に質の確保の事で質問しました。以下、議会で行った私の質問に、市担当者が答えたやりとりです。
平成25年10月11日、
水道局に対しての質問
菅野…基本的に市民の皆さんの安全・安心というところで、水・空気・電気は大切。特に質の確保のところで予算でも質問したが、あまりにも質が確保できていない問題や事件が多すぎる。横浜でも直近で、消火栓が離脱してマンホールから水が噴出する漏水事故が3件発生している。これは、平成22年から発生しているが、事故を未然に防ぐ対策の実施状況はどうか?
波多野給水部長兼水道技術管理者(以下波多野給水部長)…市内には消火栓及び洗浄栓が約5万6000基あり、そのうち漏水事故が発生したものは平成11年以前に設置した約4万6000基の旧型のもので、事故の原因は消火栓の下側に設置している補修弁の部品として使用されている植え込みボルト・ナットの腐食によるものです。
菅野…今年度起こった漏水事故調査の結果で、早急に補強の必要はないと判定されたものから事故が出た理由は?
波多野給水部長…今回と同様の事故は過去に10件発生しています。この内8件は調査の中で優先的に補強が必要と判定したものであり、最近発生した2件は将来的に補強が必要と判定したものでした。その内容は、腐食の進行度合いが設置場所の環境などにより一律ではないこと。また、植え込みボルト・ナットは補修弁の下側にあり、路上から直接見えないため鏡を使用して外観の調査を行っており、判定が難しい。
菅野…今、民間でも技術者が必要な場面で大変不足している。また、財政が厳しいから、とにかくすべて削減・縮減、そして入札でも安ければ安い方が良いと。民間の話を聞くと中小企業含め、その質の部分が不安。本当に質が確保されているのか、色んな所で事件や事故が起きると心配だ。とにかくすべての消火栓の補強が必要、如何か?
土井水道局長…委員御指摘の様に安全・安心のために抜本的な見直しを図っていきたいと考えております。今後はお客様の安全確保を最優先として、補強未実施のすべての旧型消火栓を対象に早期に補強を進めたいと考えております。消防局と協議を進めながら、今年度から3カ年で対象となる3万4000基の補強を精力的に進めていきたいと考えております。
菅野…水道の技術継承は、人間にとっては必要不可欠な部分。水道施設は戦後、そして高度経済成長期に整備しているものは60年経っている。この老朽管への対応は?
波多野給水部長…技術職員の年齢構成を見ると、今後は高度な技術力や豊富な経験を有する50代後半のベテラン職員が減少し、経験の浅い40代以下の中堅・若手職員が中心となります。従って日々状況が変化する浄水処理や事故時の水運用など、ベテラン職員の持つ現場での経験値をいかに伝えていくかが課題です。
平本施設部長…最も古い川井浄水場は、膜ろ過方式の浄水場として再整備を進めている。配水池では西谷2号配水池の延命を図り、配水管では総延長約9100Kmの内、昭和40年代に布設した約2400Kmを更新中です。
土井水道局長…老朽管の更新は、管の布設年度のほかに漏水事故発生率が高い管種、それから漏水した場合に想定される被害の大きさ等を勘案して必要性の高いものから優先的に行う。また、その中でも地震の影響が大きいとされる地域内に管路を優先しています。結果的に、全体を考えて年間110Kmを基本に(全体9100Kmを変えなければならないが)更新していきます。
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「社会保障政策」の責任者として4月4日 |
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