石井小児科の院長で、横浜たまロータリークラブの会長に就任した 石井 忠信さん 荏子田在住 71歳
子どもの成長 見守る心で
○…クラブに入会して27年、会長職は3度目だ。外国人留学生の受け入れなどに加え、みたけ台の児童養護施設「中里学園」を10年以上にわたり支援。「毎年楽しみにしてくれていてね」とバーベキューなどの交流を通し、子どもの心にそっと寄り添ってきた。「親元を離れて暮らしていて、人なつっこくて」。目じりのしわに優しさがにじみ出る。
○…大学受験で経済学部や法学部、医学部に合格。「将来の仕事は早く決めよう」と医師を志し、医学部に進学した。最期を看取る機会もある医者の宿命に、「子どもを助けられればその後の成長を見届けられる」と小児科医を選択した。卒業後に勤めた大学病院では心臓病などで多くの子が亡くなる現実を目の当たりに。「子どもたちが暮らす地域でもっと間近に回復を見届けたい」と、35年前にあざみ野駅から程近いビルに医院を開業。当初は日曜日も診療し、子どもを診続けた。今では2代、3代と患者が通う「あざみ野のかかりつけ医」になった。
○…「クラブの例会を欠席しない」。これはクラブの初代会長で恩師の先輩医師から教わった自分の信念だ。その言葉通り入会27年来、1回も休まずに例会に参加。「強情っぱりだから、言葉通り受け入れられたのかな。病院スタッフや妻の支えがあったから続けられた」と感謝を忘れない。「頼まれたことは断らない」という信条も教え込まれ、これまでクラブ会長のほか、医師会会長や町内会活動などにも尽力。「生きてるうちに社会に奉仕しないとね」
○…「ロータリーは異業種の人々と接触できる貴重な場。長く続けたい」と活動への思いは尽きない。70歳を過ぎた現在も多忙な日々だが、会長と医師の両立のため健康にも気を使う。週に3回ほど自宅から医院までの2キロを歩き、趣味の社交ダンスは10年以上続けている。「クラブの活動とバランスを取りながら、できるだけ長く子どもたちを診ていきたい」
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