JA青年の主張全国大会に2月19日に出場し、スピーチを行う 三堀(みつぼり) 泰広さん 鉄町在住 44歳
支援され合い、乗り越える
○…障害者が働きたくても青葉区は働く場が少ない。鉄町から農業で働く場所を――。キノコ生産で就労継続支援事業所を開所、運営する経験と思いを込め、JA青年の主張全国大会でスピーチする。3回の地区大会を経て迎える大舞台。「やるからには1番になり、福祉就労の思いを伝えたい」
○…鉄町の兼業農家の家に生まれた。就職後、横浜港からコンテナを輸送するトレーラーの運転手をしていたが、東日本大震災をきっかけに安心安全な農産物を自分で作ろうと決意。一面が田畑で養鶏場や豚舎もあった幼少期の風景を胸に「故郷の農業を未来につなぎたい」と、生産性が見込めるキノコ栽培で青葉ファームランドを5年前スタートした。障害者が農業の場で働く「農福連携」を知ったのはその直後。人手不足に悩む中、栃木県で障害者が働くシイタケ栽培を見学した。障害者雇用の少なさと農業人口の減少を解決へつなぐ取り組み。イキイキした表情を見て「自分も支援を」と翌年実現させた。
○…一人ひとり違う特性。指示する難しさ。「悩んでばかり」と課題は尽きない。やりがいになればと生産目標を設定していたが、「プレッシャー」と利用者が辞めたことも。以来、個々人に合わせてやりたい作業を汲み取るように。結果、作業場の笑顔も増え、現在12人が働く。「開所前は一人作業が多かったが今は違う。一緒にいてくれて助かってる」。互いが支援され合って成長している実感をスピーチにも込める。
○…農園では妻も作業し、6歳と3歳の息子と娘も遊ぶ。76歳現役の母は「農業の先生」だ。今後の目標は農業で障害者就労の場を広げること。「困難を抱える人が多いので、いかに和らげてあげられるかが仕事」。やがて一般就労して巣立つ日を楽しみに、もがき、進む。
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