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港北区 人物風土記

公開日:2024.05.09

横浜市港北消防団の第10代団長を務める
嶋村 公さん
樽町在住 67歳

「信頼」胸に活動を推進

 ○…団長に就任して1カ月余り。「現在、区全域635人の団として、統制の取れた組織を維持する責任は重い」と心境を語る。重点の一つが基礎能力を幅広く身につけること。消火や人命救助に必要な資機材の使用訓練など、団全体として取り組む。「その積み重ねが団結力につながるはず」。団員募集にも努め、団全体としての活動力の底上げを目指す。

 ○…樽町で生まれ育つ。幼少期は「とにかく外で遊ぶのが好きで、弟や友人たちと近所を走り回る毎日」。小学校の校庭が未整備で溜池だった時代、ザリガニやクチボソ取りに夢中になった。中学では野球部、高校でバドミントン部、大学ではテニス部と、常にスポーツで汗を流した青春時代。そこでは苦楽を共にした仲間や、時として対戦相手との信頼関係を築く意味を知る。「どれも一人ではできないものばかりだからね」

 ○…息抜きは、植物の観察や水やり。かつて祖父に教わった将棋も最近の楽しみで、壁には羽生善治さん、藤井聡太さんの署名入りの免状がある。長年フクロウグッズの収集を続け、その数200点以上。「シマフクロウの存在を知り、『シマ』と『嶋』で身近に感じてね」。神奈川県議会議員として6期目で、議長も経験。町内会長や交通安全協会の代表理事など様々な顔も。会社員時代から青少年指導員や町内会長まで務めるなど、地域と関わってきた。

 ○…活動では身に危険が迫ることも想定されるなか、団員一人ひとりには「地域を守ることが使命なら、自身や家族の安全を思うことも重い使命ととらえてほしい」と願う。幅広い世代からなり、団員同士の連携が問われる消防団。これまで大切にしてきた「信頼による関係づくり」を胸に、その先頭に立つ。

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