戸塚町在住の小島弘子さん(47)が、自宅近くで倒れた62歳の男性に応急手当てを施し救命活動に貢献したとして、戸塚消防署長から1月17日、感謝状が贈られた。小島さんの処置のおかげで、倒れた男性は心肺停止状態からすでに回復しているという。
同署によると、昨年12月17日、戸塚町の路上で突然倒れた男性を、偶然通りかかった小島さんが発見し、通報するとともに応急手当てを施した。
小島さんは、目の前で倒れた男性に駆け寄り、口に手をかざして呼吸を確認。男性がすでに意識や呼吸がない状態だと確認し、気道確保と人工呼吸を行った。約6分後、駆けつけた救急隊に処置を引き継ぐまで、「大丈夫!」「がんばって!」と繰り返し声を掛けながら、「何とかしたい」と祈るような気持ちで心臓マッサージを継続。倒れた男性は、救急隊到着時にはまだ、脈、呼吸ともに確認できない状態だったが、搬送先の病院でそれらが確認できるまでに回復した。
小島さんは、24年間客室乗務員として働いており、現在はアリタリア・イタリア航空会社に勤務。日本とイタリアを月に4往復している。長距離便のため、機内で体調を崩す人が多く「応急手当ては何度も経験している」と話す。倒れた男性を目にした時は、とっさに足が出て、駆け寄っていたという。
同署の吉原晴彦署長によると、救命率は心肺停止から1分間ごとに10%ずつ下がるといわれており、処置が少しでも遅れると、脳に酸素が送られなくなるため、命が助かっても後遺症が残ることが多いという。今回のケースについても「小島さんの適切な処置がなければ危なかった」。
倒れた男性は、その後順調に回復し、家族とともに小島さんの自宅を訪問。とても元気な様子で「小島さんのおかげで命拾いした。本当に感謝している」と伝えたという。
吉原署長は「今後更なる高齢化により、このような場面に遭遇する可能性も高まる。また家庭内でも起こり得ること。このような事態に備えて、皆さんに消防署が開催している救命講習などに参加してほしい」。小島さんは「当たり前のことをしただけ。助かって良かった」と話した。
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