区内の振り込め詐欺 昨年1年間に並ぶ18件 被害総額 約4,860万
戸塚区内の振り込め詐欺発生件数が8月14日現在、昨年1年間に並ぶ18件(内未遂1件)、被害総額は前年同期比約1千万円増の約4860万円に上っている。戸塚警察署(長塚二郎署長)では危機感を募らせており、「(電話で金銭の話をされたら)疑う気持ちを忘れずに」と注意を呼びかけている。
昨年1年間に区内で発生した振り込め詐欺は18件(内未遂2件)、被害総額約5140万円。今年の件数の推移を前年と比べると3月までは1件減の4件だったものの、4月が3件(前年同月0件)、6月が5件(同3件)、7月が5件(同2件)と増え続けた。
戸塚署によると、被害額は1件あたり約50万円〜1千万円超。被害者のほとんどが60歳以上で、70代、80代も多いという。
最近目立つのが、現金を用意させ指定場所に受け取りに来る手渡し型。この手口により被害額も増加し、県内では3800万円を手渡したケースがあった。
還付金を語りATM機を操作させ現金を振り込ませる、架空会社の社債購入の話を持ちかけ口座に入金させるといった手口もある。
電話の内容にも変化がみられるようになった。以前は「交通事故で妊婦を流産させた」「痴漢をしてしまった」ために示談金を必要とするものが目立ったが、最近では「小切手の入った鞄をなくした」など、仕事上のミスを補填するために現金を用意してもらおうとするものが多いという。
戸塚署独自の対策も
振り込め詐欺を防止しようと、戸塚署では町内会等の会合に参加し防犯講話を行うなどの対策を取っている。各家庭には電話機への録音機器の設置も推奨している。「相手方に内容を録音する旨のアナウンスが流れる機器を利用し、効果を上げている地域もある」(警察担当者)という。高齢者の世帯に直接電話し注意を促す、戸塚署独自の対策も検討している。
金融機関に対しては、高額な預金の引き出しや口座解約等の申し出があった際、全件警察への通報を要請している。8月2日までに、振り込め詐欺を未然に防いだ内4件の金融機関には感謝状を贈呈した。
担当者は「電話でお金の話をされたら、まず疑い、他の人に相談を。日ごろからお子さんやお孫さんと連絡を取り合うことも大事」と呼びかける。長塚署長は「お金をだまし取る犯人は絶対に許せない。皆さんと協力して、この種の犯罪を根絶していきたい」とした。
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