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公開日:2014.05.15

大成建設(株)技術センター
緑化や省エネで受賞
第21回横浜環境活動賞

  • 太陽光発電パネルについて説明する樋渡さん

  • 「今日も鳥が来ている」と話す屋祢下さん

 大成建設株式会社技術センター(名瀬町)がこのほど、第21回横浜環境活動賞の実践賞を受賞した。敷地内の緑地整備や生物調査のほか、先駆的なエネルギー使用システムの開発などが評価された。

 横浜環境活動賞は、環境保全や再生、創造等に関して功績のあった個人や団体、企業等を表彰する市の制度。環境に対する意識を高め、活動を通して環境保全型社会を創造する目的がある。1993年の制度開始から、昨年度まで延べ233の団体、個人、企業が受賞している。今回の受賞対象は全18団体・企業。

鳥類の飛来も誘致

 同社では2007年の技術センターリニューアルに向け敷地内の緑地を再整備した際、【1】生物の生息環境に配慮(鳥を指標に植栽する樹種の選定)【2】季節の移ろいが感じられる景観の創出――をコンセプトに掲げた。

 敷地内及び周辺の自然環境を調査する中で招致可能な鳥類を特定し、適した樹木を植樹した。招致を目指す鳥類は、周辺の調査地点に飛来していながら同技術センターには飛来していなかったアオジ、シメ、ホオジロとした。

 植樹に際しては可能な限り自然に近い配置とし、景観面にも考慮した。07年1月にはアオジ、シメが飛来したほか、緑地には鳥類が運んできたとみられる植物も次第に芽吹き始めたという。緑化を担当する環境研究室の屋祢下(やねした)亮さんは「今後、緑のネットワークが地域に広がっていけば」と期待を寄せる。

エネルギーの効率利用

 同技術センターは、横浜市が地域レベルでエネルギーの最適利用を進める取組み「横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)」に参画し、先駆的なエネルギー使用システムの開発を進めている。

 同技術センターが導入しているのは「スマートBEMS」と呼ばれるビルのエネルギーマネジメントシステムで、電力需要のピーク(頂点)を低く抑えるピークカットが主な目的。天気予報等から翌日に使用するエネルギーを予測し電力等の供給計画を立てることで、労働環境等の快適性を損なうことなく効率的な発電、蓄電、使用につなげる。環境研究室の樋渡(ひわたし)潔さんは「実績に基づき新たな建物に応用し、事業化したい」と話す。

 今回の受賞に同技術センターでは「今後も一層、環境関連技術の開発を進め、少しでも地域社会へ貢献できるよう取り組みたい」とし、市担当者は「今後も、より多くの皆様が環境活動に取り組んでいただけることを期待する」とコメントを寄せた。

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