川崎市の県立大師高校で昨夏に行われた夏季講座「下水道マニア」が、国土交通大臣賞(循環のみち下水道賞)の広報・教育部門に選ばれた。発案したのは、当時同校に勤めていた松井浩気教諭(33/現在、県立舞岡高校勤務)。学校外の教育資源を積極的に生かすことで、生徒のキャリア教育につなげている。
「下水道マニア」は夏休み中の4日間を使って行われた。内容はマンホールの蓋の魅力解説や、多摩川での生物観察、下水道管内の調査、水処理センターの見学など。まさに「下水道漬け」の集中講座だ。
発案のきっかけは、一昨年の冬に参加したシンポジウム。下水道に関する発表を聞き、興味を抱いた。「多摩川などの河川が綺麗になったのは、下水道の発展が不可欠。目に見えない下水道について、生徒に伝えたいと思った」という。
この講座は大師高校をはじめ、市や企業、調査機関などが協力して実現したのが特徴だ。「教育の場に様々な職業人が関わったことが、キャリア教育の面で評価されたのでは」と振り返る。受賞後は、県内外の団体から、同様の講座を行いたいという声が寄せられている。「下水道マニアが、ひとつモデルプランとして広がっていけば」
今後は舞岡高校でも様々な環境教育やキャリア教育を考えているという。「自然豊かな高校の周りには死んでいるモグラやネズミが見られるが、解剖などを通し、教科書ではわからないことを伝えられる。近隣の公園や工場で得られることも多い。そばにある教育資源を活用したい」と話した。
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