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いじめ認知 減少の陰で課題露呈 「重大事態」防げず

教育

掲載号:2016年12月8日号

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 神奈川県内の公立小中高校と特別支援学校が2015年度に把握したいじめは7916件で、前年度から1437件増え過去最多となった。横浜市は前年度から595減の1852件。未然防止の取り組みに一定の成果が見られた一方、「認知のズレ」といった課題も浮き彫りとなった。

「表面上では意味ない」

 いじめの認知件数は、文部科学省の問題行動調査の結果でわかった。県内の認知件数は過去最多となる7916件。県教育委員会は「国からいじめの積極的な認知が奨励され、各学校が早期発見に努めた結果だ」と説明する。

 認知件数が軒並み増加する中で、市だけが県内で唯一前年度を下回った。

 これは、各学校に配置している「学校いじめ防止対策委員会」や「児童支援・生徒指導専任教諭」を中心とした組織的対応、子どもたちが主体的にいじめについて話し合う「横浜子ども会議」など、市のいじめを未然に防ぐ取り組みの一定の成果でもあり、認知件数は12年度の3445件をピークに減少している。

 市教委の担当者は「認知件数の減少は『発生』と『認知』に対する認識のズレで生じた側面もある」と分析。13年度にいじめの定義が変わったことによる認知不足を示唆した上で「表面的に減らしても意味がない。いじめを見つける取り組みを推進していきたい」と話す。

「認知のズレ」に批判も

 こうした「認知のズレ」を批判する意見もある。約3万件のいじめ相談に応じてきたNPO法人「全国いじめ被害者の会」の大澤秀明代表は「学校は『事なかれ主義』からいじめをケンカなどに置き換え、認知件数を減らしている」とみており、「『認知のズレ』は、原発事故で福島県から避難してきた生徒がいじめを受けていた問題にも通じる」と主張する。

 この「横浜いじめ問題」をめぐっては、学校側にいじめの認識がなく「重大事態」の報告が遅れたことなどが問題視された。第三者委も積極的に児童を支援してないことを指摘。市教委は11月21日付けで市内509校に再発防止を求める通知を出し、取り組みの徹底を求めている。

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