前田町在住のプロボクサー・小浦翼選手(22)が7月29日、東京・後楽園ホールで開かれた東洋太平洋ミニマム級(47・6kg以下)王座決定戦で、フィリピンのジェイセヴェー・アブシード選手を4ラウンドKOで破り、チャンピオンベルトを見事手中に収めた。
同級は、チャンピオンだった京口絋人選手が7月下旬行われた世界タイトル戦に挑み、世界王者になったことから、空位となっていた。今回の王座決定戦は、同級4位の小浦選手と、5位のアブシード選手がその座を狙ってグローブを交えたものだ。
試合は1ラウンド目から小浦選手がポイントを稼ぎ、押し気味な展開。サウスポーのアブシード選手に苦戦するとの予測もあったが、ものともせず、効果的なパンチを次々に決めていった。そして迎えた4ラウンド2分50秒。終了10秒前に小浦選手の繰り出した左パンチが相手のボディーを的確に捉え、一瞬のうちにマットに沈めた。「狙い定めたボディーではなかったんです。偶然というか。10カウントを聞いたときは嬉しかった」と振り返った。
現在、11戦全勝中
小浦選手がボクシングを始めたのは、小学生から習ってきた空手の延長線だったという。横浜総合高校1年生の時の入部と同時に現在も所属する「E&Jカシアス・ボクシングジム」(カシアス内藤会長)の門を叩き、連夜練習を重ねていく。内藤会長の穏やかな人柄がそのままジムの雰囲気となっており、小浦選手は「このジム、会長のおかげで今の私がいる。和気あいあいとして居心地が良い」と笑う。一旦大学に進学するが、プロの厳しい世界にひかれ、19歳で勝負の世界に飛び込む。そこから快進撃が続き、今試合を含め11戦全勝(うち8KO)の強さを見せ、2015年には新人王にも輝いている。
今後の目標はまず日本一とし、次に当然世界を見据える。「上、上をいつも目指す。その中で世界チャンピオンの座をつかみたい」と話す。内藤会長は「才能だけでここまでは来られない。本当によく練習する選手。攻めるボクシングを続けてほしいね」と語った。
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