明治学院大学の学生団体「E.S.S」が5月12日、学内で「子ども食堂」を開いた。学生らは今回、一般的な子ども食堂が目指す「子どもの貧困」や「孤食」の対策としてだけでなく、地元住民との交流という意味を持たせたという。当日は地域住民約80人が参加した。
当日は近隣に住む主に小学生の子ども約30人とその保護者らが訪れた。学生は、地産地消をテーマに区内農家が育てた野菜を使ったカレーを振舞ったほか、キャンパス内で鬼ごっこやサッカーなどを楽しんだ。
主催したのは同大学の英会話サークル「E.S.S」。同団体は普段、英語でのディスカッションを中心に活動をしている。あるとき子ども食堂が議題に上がったのが、開催のきっかけとなった。
子ども食堂とは、貧困家庭や一人で食事を取る子どもに対し、無償あるいは低価格で食事を提供する取り組み。教室での議論だけでなく、実践することで学びを得ようと準備に乗り出した。同大学のボランティア支援制度を活用して食材費などの資金を調達。近隣にチラシを配り周知した。
歩み寄るきっかけに
今回学生らは、子ども食堂の本来の目的に加え、地元住民との交流という意味合いを持たせた。
「学生による通学路へのごみのポイ捨てやバイクの騒音といった問題もあり、これまで大学生と地域の方との間には距離感があった」と話すのは、同団体代表の佐々木凌さん(国際学部2年)。子どもとの交流をきっかけにして、親世代との交流も深めることも狙ったという。「対面で食事やコミュニケーションをとることは、(大学生に対する地域住民の思いを聞く)良い機会になった。今後もこうした機会を作りたい」と話した。
通学路がある下倉田町で環境事業推進委員を務める石原正さんは、子ども食堂の開催に協力したひとり。「地域住民が大学生に歩み寄ることも大切。こういう機会を作ってくれて感謝している」と振り返った。
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