本紙では年頭にあたり、吉泉英紀区長にインタビューを行った。昨年の区制80周年を踏まえ、区長は「今年は新たな一歩を踏み出す年」とし、課題解決に向けた施策に一層注力する考えを示した(聞き手/本紙・添田守男)。
──2019年の振り返りをお願いします。
「昨年4月、戸塚区制80周年という節目の年に戸塚区長に着任し、様々な方の戸塚への思いに触れ、たくさんの元気をいただきました。旧東海道の名残を感じる歴史の旧跡や活気あふれる駅周辺、そして、そこから少し離れるだけで緑が豊かに広がる静かな空間など、様々な表情に魅力を感じるとともに、区民や企業の皆様の絆とつながりの深さに、非常に感銘を受けました」
──さまざまな周年イベントを行いました。
「そうですね。『凧揚大会』や『夏休みこどもフェスタ』などのイベントを開催し、たくさんの方にご参加いただきました。また、戸塚への思いをテーマにした川柳を皆様からお寄せいただいたり、戸塚区の四季の写真を集めて記念カレンダーを作成したりするなど、たくさんの方々とご一緒に作り上げた記念事業になりました。皆様が大切にしてくださった戸塚への思いを、次の90周年・100周年につなげていけていきたいですね」
災害対策進める
──昨年は台風15号、19号など、大きな自然災害が発生しました。
「近年、台風や集中豪雨などの自然災害による被害が日本全国で発生しています。昨年は非常に大型の台風が横浜にも接近し、区民の皆様の安心・安全な生活をお守りするため、私たち区役所職員も身を引き締めて災害対応にあたりました。
特に台風19号では、迅速に避難をしていただくことができるよう、区内全域に13か所の避難所を開設しました。避難所にはご近所の方に付き添われて避難されてきたご高齢の方もいらして、地域の中のつながりの大切さを改めて認識しました。また、戸塚駅周辺の商業施設の皆様には浸水を防ぐための止水板を設置していただくなど、一丸となって街の安全を守ってくださったことに、非常に感謝しています。
今後も地震への対策も含め、『災害に強いまち とつか』を目指して、区全体の防災・減災力の強化に力を注ぎます」
地域で見守りあいを
──戸塚駅・東戸塚駅周辺には子育て世代の転入者が増える一方、駅から離れたエリアでは住民の高齢化が進んでいます。それぞれの対策を教えてください。
「戸塚区は交通利便性の良さや自然の豊かさなどから子育て世代への人気が高い区です。毎年2000人を超える赤ちゃんが産まれていて、区としても子育て支援に力を入れています。昨年3月には戸塚駅東口に、親子の交流や育児に関する相談を行える『子育て支援拠点とっとの芽サテライト』が開所し、子育てを安心して行える環境づくりをさらに進めることができました。また、今月末には戸塚区オリジナルの子育て情報アプリの配信も予定しています。今後も子育て支援に力を入れていきます。
一方で、区内の多くの地域で高齢化が進展しており、特に郊外の大規模団地では高齢者の単身世帯も増えています。顔の見える関係づくりを進め、地域の中で見守りあいながら、年齢を重ねても住み慣れた地域でご自分らしい生活を続けていくことができるよう、様々な取組を進めていきます」
「ハートプラン」策定へ
──2020年に取り組みたい施策は。
「高齢化や核家族化が進む中で、地域の中で支え合う仕組みづくりを進めることが非常に重要です。今年は、これまで地域の皆様とともに進めてきました『とつかハートプラン』第3期の仕上げを行うとともに、第4期計画の策定を行う大切なタイミング。皆様に安心して心豊かに暮らしていただけるよう、ハートプランを着実に推進します。また、防災・減災は行政の基本です。引き続き、地域や企業などの皆様とともに、大地震や風水害対策に力を入れていきます。
さらに、東京2020五輪・パラリンピックの開催にあたり、戸塚区でもオリンピアンを招いて講演会を開催し機運を高めていくとともに、お子さんたちに夢や希望を持っていただけるような取組も実施していきます」
──最後に区民の皆様にメッセージを。
「引き続き、皆様の思いに丁寧に寄り添いながら、職員一同、力を合わせて取組を進めます。住み続けたいと思っていただける戸塚のまちをご一緒に作っていきたいですね。ご協力をよろしくお願いします」
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