4月から戸塚消防署の署長に着任した 河野 宏紀さん 戸塚町在勤 53歳
地域特性捉え 常に前進
○…戸塚での勤務は、深谷町の消防訓練センターに通った以来、33年ぶり。街の移り変わりに驚きながらも「署員をまとめ、区民の生命身体を守っていかなければならない重責を感じている」。区役所や警察などと連携を強化しながら、「地域のみなさんには、防災や消防に関することは敷居が高いと思わず、気軽にご相談を」と呼びかける。
○…三重県出身。高校の進路閲覧室で見かけた海上保安庁の特殊救難隊の写真に目を奪われた。「身体を動かし、命をはってやる仕事でハリのある人生を送りたい」と、海上保安学校に進む。海上保安庁では巡視船に乗り海上警備を経験したが、「救助」の職を目指し1991年、横浜市消防局へ。25歳で念願の救助隊員に、災害救助の最高峰とされる特別高度救助部隊では統括部隊長を務めた。2019年から3年は市危機管理室でラグビーW杯や東京五輪の警備にも携わった。
○…中学で器械体操、高校では長身を生かしてハンドボール部で汗を流した。子どもは独立し、妻と三浦市に暮らす。日々の癒しは、帰宅後に週3回は通うというサウナ付きの温浴施設。常連客との「生産性のない話がリフレッシュにつながる」と顔をほころばせる。仕事の話はほとんどしないが、湯あたりした若い仲間の応急処置をしたこともあるという。
○…「失敗を無駄にせずベストを尽くし、次はもっと良くしよう」と常に前を向くことが信念。18区で一番面積の広い戸塚区では、川沿いの水防や高所の土砂崩れ対策、家屋密集地域の防災など、地域課題は多い。「熱心で活発」だという消防団を始め、事業所、自治会町内会などの声に耳を傾け「時代の流れに合わせて自助・共助の防災力を高めていきたい」
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