戸塚区は4月1日に、待機児童対策の一環として、保育所2所と横浜保育室1所を新設し、児童受け入れの定員を増やす。また、家庭の生活状況に最適な保育サービスを案内する「保育コンシェルジュ」を6月1日に区役所に配置するなど、待機児童の解消へ向けた対策を行う。
新設されるのは、「柏尾スマイル保育園」(柏尾町)(定員60人)と「グローバルキッズ戸塚園」(吉田町)(定員60人)、市の基準を満たした認可外保育所「横浜保育室」の「うみのくに保育園とつか」(川上町)(定員33人)。また、「にじいろ保育園戸塚」(戸塚町)が分園(定員24人)を設けるため、定員は計177人増える。
区は、昨年も保育所3所を新設し、定員を240人増やしたが、申し込み者が増えたことで、待機児童は98人(09年4月1日現在)から、120人(昨年4月1日現在)に増加。また、昨年10月1日現在では191人とさらに増え、市内ワースト3位に。これを受け、今年度は、幼稚園で児童の受け入れ時間を延長して保育する「幼稚園預かり保育」を周知するなど、認可保育所の申し込み抑制を図った。
区こども家庭支援課によると、待機児童は、幼稚園に預けられる3歳以上は比較的少なく、多くの企業で育児休業が終わる時期で、幼稚園に預けられない1歳児が最も多いという。また、子育て世代が多い東戸塚周辺は待機児童が多く、川上保育園に申し込んでいる待機児童は(昨年4月1日現在)、1歳児だけで59人もいた。
周知不足 打開へ
市は、保育サービスを案内する保育コンシェルジュを次年度中に全区に配置する方針。認可保育所以外のサービスが適した家庭には、それらのサービスを促し、待機児童の減少を図る。2月1日から鶴見区、瀬谷区、泉区でモデル実施されており、6月1日に戸塚区にも配置される予定だ。
保育サービスには、幼稚園預かり保育のほか、一部の保育所で行っている、保護者のパート就労や冠婚葬祭などの際に一時的に預かる「一時保育」、区内に2人いる「家庭保育福祉員(保育ママ)」が自宅などで保育をする制度などがあるが、区の窓口では、保育所の入所手続きが増加していることもあり、十分に周知できていないのが現状。
市子育て支援課は、「コンシェルジュが地域子育て拠点や保育施設に出向き、情報を収集するとともに連携を強化する。母親の声を反映させながら保育サービスを機能させ、待機児童の減少につなげていきたい」と話した。
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