横浜市内の小学生を対象に実施された「環境絵日記コンクール」の優秀特別賞22作品がこのほど発表され、品濃小学校4年生の安室(やすむろ)朋華さんが横浜市長賞を受賞した。安室さんは昨年に続き、2度目の優秀特別賞受賞。
コンクールは、子どもたちの環境問題に対する意識向上を目的に、横浜市資源リサイクル事業協同組合が主催した。市内の小学校全学年を対象とした夏休みの自由課題として13年前に始まり、今年は過去最高となる1万9128人の児童が応募した。
テーマは「みんなで環境未来都市について考えよう」。安室さんは1カ月にわたって構想を練り、動物や魚の動きを電気に変える装置「エレメーター」を考案。身近な場所で安全に電気を作る仕組みを描いた。
エレメーターとは、『エレクトリック』と『メーター』を掛け合わせた安室さんの造語。この装置を動物園のゾウや水族館の水槽、スポーツジムのランニングマシンなどに取り付けると筋肉の動きや水流によって発電され、コントロールセンターから家々に電気が供給されるという。
考案の背景にあるのは福島県の原発事故。「震災で原発が壊れて電気が作れなくなってしまったけれど、『エレメーター』なら地震で壊れることもないし、動物や魚の力だから放射能の危険もない」。身近な動力を生かすため、どんな場所でも発電が可能で、”電気の地産地消”ができることも特徴とした。
安室さんは将来エレメーターを開発したいとし、「未来の人は放射能なんて言葉を知らない平和な世界になってほしい」。
人の歩行する振動を電力に変換する床発電について研究している慶應義塾大学環境情報学部の武藤佳恭教授は本紙の取材に対し、「動物や魚の動きを電気に変換するのは可能。現在は小電力の発電しかできないが、大変おもしろい」と安室さんのアイデアを評価。自身もハムスターで実験を行ったことがあり、「LEDぐらいは点灯したがハムスターは疲れるようだ」とコメントを寄せた。
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