上倉田町在住の水墨画家・宇津宮愛さん(筆名=白土愛華・40)がインターネットを通じて知り合った、神奈川県、青森県、イタリア在住の芸術家と「五人展」を9月、市内で開催する。互いの作品に共鳴し、実現したという今企画。功罪合わせ持つと指摘される、ITの良質な側面が花開いたものだ。
「ITは生活の利便性を格段に向上させた一方、無責任な投稿により、人命さえ奪ってしまう危険性をはらんでいる。ITの恩恵を受けつながった私たちは、『共生』の大切さを、作品を通じて伝えたい考えで一致している」。宇津宮さんはこう語る。
昨年末、インターネットを通じて知り合った、水墨画、油絵、アクセサリーなどを創作する5人は、オンラインでの会合を重ねるなか、展示会の開催を決定。期間中は、各5から10点程度を展示する。宇津宮さんは「初めて全員で直接対面するのがとても楽しみ。心が通いあった”仲間たち”の作品に触れてほしい」と笑顔を見せる
「龍」で世界観表現
愛知県出身の宇津宮さんは、幼少時から習字に親しんでいたという。会社員を経て30代前半で結婚、夫の転勤とともに全国を移動してきたが、2年前に戸塚区に居住。時を同じくして水墨画を習い始める。「やりたい気持ちはずっと胸にあった」。常に題材としているのは「龍」。仏教のお経をヒントに筆を握る。始めてわずか2年ほどだが、「日美展」で賞を受賞するなど、プロとして着実に力をつけている。「水墨画は奥深く、作品に人間性がそのまま現れる。他のアートもそれは変わらないはず。今回の展示会で集まった作家の生き方、心情に触れてほしい」と語った。
「五人展」は9月5日から11日まで、中区の「アートギャラリー・アウル」で開催。午前11時から午後6時半(最終日4時)。問い合わせは同ギャラリー【携帯電話】090・8566・8266。
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