横浜清風高校(是枝匡輔校長)の生徒が8月27日と28日の2日間、宮城県南三陸町を訪れ、衣料品支援のフリーマーケットを開催した。生徒らは今年6月頃から区内で呼びかけを行い、古着の回収を進めてきた。
支援に取り組んだのは、日頃から国際交流やボランティア活動等を行っている「インターアクトクラブ」の生徒。被災地への衣料品支援を行っている古着販売企業「株式会社ドンドンアップ」の協力の下、学校内や周辺地域で古着の寄付を呼びかけてきた。
活動開始当初から地元での反響も大きく、学校には多くの衣料品が寄せられた。結果、目標としていた2トン分の回収にも成功。このうち、季節や需要に合わせて仕分けを行い、約600kg分を、同社の提供分とともに被災地に運んだ。
201人が来場
8月27日と28日には、生徒20人が南三陸町を訪れ「神割崎キャンプ場」でフリーマーケットを開催。参加費100円を支払うか、着なくなった古着を1着以上持ち込むことで、来場者が古着を自由に選んで持ち帰ることができるという形式をとった。
これは「自宅を失ったか否かなどの状況差から、支援を受けることを遠慮してしまう人が多い」という被災地の現状を考慮し、同社が提案したもの。実際に来場した人からは「完全な無償提供ではなく、参加費を払う仕組みだったので気軽に来られた」との声も多くあったという。
こうした工夫もあり、フリーマーケット会場には、2日間で周辺の仮設住宅などから延べ201人が来場。訪れた人々は、1枚1枚を手にとりながら、楽しそうに服を選んでいた。
参加費として回収された計1万2100円は、会場となった神割崎を始めとする戸倉地区の復興支援金として、南三陸町役場に寄付された。
また27日の夜には、生徒主催のお茶会を開催。横浜の銘菓を振る舞い、談笑を楽しむなど南三陸町の人々との交流も行った。この中で生徒達は、必要とされている物資や支援など、被災地の生の声を聞くことができたという。
届いた、生徒の想い「また来て」約束実現へ
「こんなに笑ったのは久しぶり―」。来場者が生徒達に感謝の気持ちを伝えた。「好きな服を自由に選ぶ喜びを届けたい」との想いから、約2ヵ月にわたり取り組んできた横浜清風高の古着回収。商店街などの協力もあり、集まった物資は生徒達も驚くほどの量だった。
地元・保土ケ谷からの想いを届けようと、開催を知らせるポスター作りや、交流会の企画など夏休み中も懸命に取り組んできた。2日間のフリーマーケットは大盛況。袋いっぱいの服を嬉しそうに持ち帰る人々の姿が多く見られたという。
同クラブ顧問の村谷宏佳教諭は「最初はどう動いて良いか分からない様子だった生徒も、徐々に慣れて、服選びを手伝ったり、荷物を運んだりと成長が見られた」と振り返る。
生徒達が主催したお茶会には約50人が参加し、交流を楽しんだ。最終日にはフリーマーケットが終了しても生徒達の出発を待ち、手を振ってバスを見送る人々も多くいたという。
参加した生徒は「支援を喜んでくれた人々の声を聞いて、自分たちにも被災地のためにできることがあると実感した」と話していた。
12月に再訪予定
同クラブでは12月末の被災地再訪を目標に、冬服を中心とした古着回収を継続。10月7日と8日に区内で開かれる「宿場祭り」では、地元の人々に今回の活動報告と12月に向けた支援呼びかけを行う予定だ。
「3年後には必ず自分の家を建て直す。その時は遊びに来て、復興した街を見て」。被災地でかけられた力強い言葉を胸に、生徒達の支援活動は、今後も続く。
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