東海道の歴史資源を生かした地域活性化を行う市民団体「東海道風景街道」がこのほど、関東優秀活動賞を受賞した。国土交通省が表彰したもので、同団体が昨年から開催している「ごうどいち」の取り組みが評価され、10月12日には表彰状の伝達式が行われた。
国土交通省では道を舞台に、地域ならではの風景や自然、歴史、文化などの地域資源を生かしたまちづくり事業「日本風景街道」に2007年度から取り組んでいる。全国で134ルート、東海道風景街道が所属する関東ブロックは、甲州夢街道、日光街道など19ルートが登録されている。
東海道風景街道は、東海道の三つの宿場町、神奈川宿、保土ヶ谷宿、戸塚宿で歴史を生かしたまちづくりに取り組む市民団体で、地域住民や商店街、行政などにより設立。2008年に発足した。
市(いち)を復活
今回の関東優秀活動賞は江戸時代から昭和20年まで続いていた「神戸市(ごうどいち)」を、昨年6月に「ごうどいち」として現代風に復活させ、魅力ある保土ケ谷のまちづくりに寄与したことが評価されたもの。当初は試験的な開催に留まっていたが、大盛況だったことから徐々に定期的な開催に発展。毎月第一日曜日に旧東海道沿いにある北川製粉の中庭で開催されている朝市として、最近では地域にも広く定着している。
地産地消に一役
集客アップをめざし手作りのチラシが功を奏し、毎回約100人が来場。最近では地域外からも来客が増えているという。地場産野菜の販売や、「ほどじゃが焼酎」、宿場そばなど、地元名産のPRや地産地消にも一役買っている。このほか会場では、旧東海道を中心とした今昔写真展を開催するなど、歴史を生かしたまちづくりにも取り組んでいる。また親子参加できるイベントも実施しており、子育て世代と高齢者の交流の場にもなっている。
事務局長と務める近藤博昭さんは、「歴史や文化、風景などを生かしたまちづくりや商店街の活性化、住民同士のコミュニケーションの場を作りたいとはじめた。今後も保土ケ谷の特色を生かしたまちづくりをしていきたい」と話す。
道の駅構想も
今後は独自のブランドの創設や、活動の拠点として、宿場町を歩く人を対象にした「道の駅」を作る構想などもあるという。近藤さんは「まちを盛り上げられるような商品を考え、保土ケ谷ブランドを名乗れる商品を作って販売していければ」と、今後についての意気込みを語っていた。
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