落語家真打ちとして活躍する 三遊亭 遊史郎さん (本名 富崎 十郎)保土ケ谷区出身 47歳
芸を積み重ねて
○…1991年に三遊亭小遊三師匠に弟子入り。今年で真打ち10年を迎える。「あっという間でしたね」と振り返る。元日から新宿、池袋、浅草の寄席に出演し、1月25日には葛飾の高砂亭で最も難しいといわれる「文七元結」に初挑戦。「売りネタになるように取り組んでいる」と意気込む。役者業もこなし、1月17日放送の日本テレビ「先輩ROCKYOU」に再現ドラマで出演。「役者のキャリアも積んでいきたい」と話す。
○…青山学院大学で落語研究会に所属。老人会の慰問などで高座に上がり、その魅力にはまった。卒業前に一般企業に内定したが、「同じ苦労をするなら、好きなことで苦労したい」と入門を決意。朝は師匠の家に行き、夜の寄席を終えるまでが仕事の毎日で、前座時代、1年間で休めたのは5日程度。当時は入門者が少なく修業は大変だったが、初舞台のチャンスは早く、2〜3カ月で回ってきた。「高座よりも名だたる師匠たちがいる楽屋の方が緊張しました」と笑う。
○…初音ヶ丘小、橘中、桜丘高の出身。「当時は天王町駅前に映画館があって、学校で割引券をもらって見に行くのが楽しみだった」と懐かしむ。小さい頃からお笑いが好きで、ビートたけしのファン。立川談志師匠の弟子と知り、落語に興味を持ち始めた。今は都内で妻と小2の息子の3人暮らし。プロレス好きの一面も。「芸を魅せるのは落語と一緒。どうやってお客さんの心を掴もうとしているのか勉強になる」と、思わず饒舌になった。
○…落語の魅力を「芸を積み重ねていけるところ。50代でも若手ですから」と語る。「9割は失敗話だったり、一生懸命やってもダメなときはダメだったり、落語はハッピーエンドで終わらない。それが人生経験をつめば積むほど理解できおもしろくなる」と落ち着いた口調で魅力を伝える。健康で長生きして死ぬまで高座を務めたいという目標に向け、一歩一歩進む。
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