本紙では元旦号の市長インタビューに続き、保土ケ谷区の菅井忠彦区長に区政の現状や展望を聞いた。区長は昨年を振り返るとともに、今年の抱負などを語った。
(聞き手/本紙・室野 義之)
―まずは昨年を振り返り、所感をお聞かせ下さい。
「横浜市に就職してから区役所で働くことは今回が初めての経験となりました。そこで、まず最優先に取り組みましたのは『年間を通して地域の皆さんと接する機会を増やすこと』でした。
様々な地域のイベントや活動に参加させていただく中で、地域の温かさを感じるとともに、皆さんが何に関心や課題をもっていらっしゃるのかなど、多くの事を勉強させていただきました」
―区長就任1年目となった昨年、重点的に取り組んできた区政運営施策と、個々の進捗状況などについて教えて下さい。
「1つ目は、防災・減災への取組です。引き続き『20万区民の自助・共助による減災運動』を展開しました。9月に開催した推進大会では、防災・減災の第一人者である関西大学の河田恵昭教授に『首都直下型地震に想定される被害とそれに備える自助・共助の取組』というテーマでご講演をいただきました。災害や事故の実例を交えながら『知識を得ることが命を助けることにつながる』ということや『一人では安全に生きていくことはできないので、隣近所で助け合うことが重要だ』といった貴重なお話を聞くことができました。
「防災・減災」「子育て」に注力 地域福祉保健計画、改定も
また、地域のみなさんの企画・運営により地域防災拠点訓練が行われました。地域の防災力向上のために、お忙しい中訓練に携わされた方々には感謝申し上げます。
訓練では、避難者受入れ、救助資機材の取扱いのほか災害時に優先的に発信できる公衆電話の取扱い方法の説明などが行われ、訓練を通してみなさんの共助の意識が高まったと思います。
とりわけ昨年は、横浜市内でも台風による大きな被
害が発生いたしました。保土ケ谷は山坂が多く、また、河川もあります。台風に限らず、地震や火災といった様々な災害に対しても、区民の皆さんが安全・安心に暮らせるよう、関係機関とも連携しながら、取組を進めてまいります。
2つ目は、子育てに関する取組です。
保土ケ谷区では、アンケートなどで、子育て中の方々からたくさんのご意見、ご要望をいただきました。その中で、子育てをしている方同士のネットワークづくりや、子どもの遊び場探しなどで苦労されている方が多いことが分かりました。
そこで”人と人がつながる子育て”を目指して、昨年、子育てに関するサービスを受けることができる施設や医療機関、公園の紹介など地域の子育て情報を載せた『子育て応援ガイドほどぴよマップ』を作成しました。
地域で子育てを支援する人たちによる『保土ケ谷区子育て支援連絡会』に制作していただいていますので、先ほどのような悩みを解消していただけるマップになっていると思います。
区役所や保育所など子育て施設で利用方法を直接ご説明して配布するようお願いしています。ぜひ手に取って身近な施設や地域の魅力ある場所に足を運んでいただけたらと考えています。
このほか、区老人クラブ連合会の皆さんの協力をいただき進めている介護予防を含めた健康づくりの取組『きらり☆シニア塾』や、横浜国立大学の先生や学生さんにも参加していただき実施した『旧東海道保土ケ谷宿』の『まち・みち再生計画にむけたワークショップ』など、地域の皆さまのお力をお借りしながら事業を進めることができました。
さらに、地域との関係をさらに深めていくため、区連合町内会長連絡会のご協力の下、区役所職員が自治会・町内会にお伺いし、皆さんと直接お話し合いをする機会を設けていただいたことで、顔の見える関係づくりがより一層進み、地域との信頼関係も日に日に深まってきていると感じています」
健康づくりを応援
―今年、特に力を入れていきたい施策、テーマを。
「人がいきいきと暮らすためには、心と体の健康が大切です。横浜市では昨年から、40歳以上の市民の方に歩数計を持って楽しみながら健康づくりを進めていただく『よこはまウォーキングポイント』という事業をはじめました。
保土ケ谷区としては市の事業とも連携しつつ、年齢問わず区民のみなさんの健康づくりを応援していきたいと考えています。
また、地域福祉保健計画『ほっとなまちづくり』の改定に取り組みます。昨年7月には『トークほどがや』というイベントを開催し、区民の皆さん同士で、保土ケ谷の魅力や将来像について語り合っていただきました。そこで示されたご意見などをぜひ、地域福祉保健計画の改定に活かしていきたいと思っています。『誰もが安心して暮らせる つながり 支えあいのあるまち ほどがや』を目指して”ほどがやならでは”の計画を策定したいと思います」
―最後に読者へのメッセージをお願いします。
「戸籍や国民健康保険、税務などの窓口サービスを丁寧・迅速・的確に行うことはもちろん、地域の皆さんと協働して地域の様々な課題の解決に取り組みたいと思います。
区民の皆さんに『いつまでも住み続けたい』と心から思っていただけるよう、職員とともに全力で取り組んでまいります。
本年も、どうぞ温かいご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます」
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