鶴見区を拠点に外国人コミュニティの支援を行っているNPO法人ABCジャパンの理事長・安富祖美智江さんが、このほど外務大臣表彰を受賞した。在日外国人とのかけ橋となる活動などが評価された。
安富祖さんが受賞した外務大臣表彰は、さまざまな分野で日本と諸外国との友好親善増進に貢献している人に贈られるもの。毎年実施され、今年は政府関係者や大学名誉教授、市長など個人206人と63団体に授与された。その多くが海外在住者となっている。
多岐に活動
安富祖さんは、沖縄県からブラジルに移住した両親のもとに生まれ、1990年に来日。2000年、日本に移住する外国人支援などを目的としたABCジャパンの設立に携わった。個人として昨年には、ブラジル政府から最高勲章にあたるリオ・ブランコ勲章も受けている。
同団体は現在、外国にルーツのある人向けのフリースクール、高校や大学進学ガイダンス、多文化や相互理解推進のため高校や大学への出張授業・ワークショップなどを展開。小学校から大学までの進学ガイドブックを多国語で製作するなど、実際に自分たちが悩んだからこそわかる支援活動は多岐にわたっている。
多文化理解に貢献
外務省によると、今回の受賞は、こうした活動が評価されたものだという。各学校で行う、在日外国人の気持ちを追体験するワークショップなどを通し、多文化共生や異文化理解の促進に多大な貢献をしていることを理由に挙げた。
安富祖さんは、「ABCジャパンの活動のおかげ。私一人じゃ何もできない」とコメント。近年、既存コミュニティを頼り、来日する人数は増加しているとし、「認められたのは素直に嬉しい。今後も支援を続けていければ」と話した。
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