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不動産会社マウンテン 見守りセンサーで命救う 孤独死解決に挑戦 独自に

社会

掲載号:2020年9月3日号

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横山代表と開発したセンサー
横山代表と開発したセンサー

 鶴見中央の(株)マウンテン(横山智司代表取締役)はこのほど、同社が開発し、特許も取得しているドア開閉見守りシステムを使って自宅で動けなくなっていた70代女性を発見した。女性は足腰が悪く、発見が遅れていたら危険な状況だった。同社は「導入し初めて見守りが成功した。早い段階で見つけられて良かった」と話す。

10年前から構想

 マウンテンが開発したのは、低価格で広範囲に構築できる無線ネットワーク「LoRa」を利用した住居のドアに取り付けるセンサーだ。

 このセンサーは、ドアの開閉を認識し、設定した時間開閉がない場合に通知が来る仕組みになる。もともと、IT系の会社に勤めていた横山代表が、10年前から構想を練っていたもの。友人とともにシステム構築を始め、3年前から実験を開始。昨年には特許を取得した。

 マウンテンでは、同社の扱う物件で許可を得た入居者に対し、ドアにセンサーを設置しており、現在アパートやマンションなどに約20台が取り付けられている。現在不動産会社でこのシステムを導入しているのは同社のみ。

 発見された女性は、センサーを取り付けていた住居に一人で住んでいた。部屋は7月26日にドアが開いたっきり、2日間開閉が確認出来ず、横山代表のもとへ通知が来たため、担当女性スタッフが30日に様子を確認しに訪れた。外から声を掛けると中から返答は来るものの、一向に姿を見せず、U字ロック越しに中を見ると、トイレ付近で女性が倒れていたため、警察に連絡。女性はその後入院した。

人間の尊厳を

 横山代表がこのシステムを開発した背景には、高齢者や単身者のスムーズな入居が進まない現状があった。孤独死が発見された場合には、片付けなどその後の対応に多大な費用がかかるほか、後の部屋の賃貸価格を下げる必要が出てくることもあるため、入居を断る不動産会社も多いという。

 孤独死の状況を多く見てきた横山代表は「発見まで時間がかかると、人間の尊厳も何もない。亡くなってしまっても、せめてすぐ見つけたいと考えていた」と振り返る。

 安否確認などを目的として何度も訪問すると押しつけがましいと感じられてしまうこともある。見守りを目的としてではなく、本来の業務のついでに行うなど、さりげなく日常性を活かす仕組みができないかと模索し、辿り着いたのがこのセンサーだった。取り付けの際も工事などは不要で外側から設置するだけなので手間もかからない。

 横山代表は、「不動産会社にも、オーナーにも、入居者にも三方良しの仕組み。自分の仕事を通じて、社会貢献がしたかった」とする。マウンテンでは、今年度中に取り付け台数を50台まで増やすなど、今後も力を入れていく方針だ。

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