鶴見警察署(飯塚博史署長)が1月1日に創設100周年を迎え、23日に記念式典が行われた。飯塚署長は「100年という大きな節目を迎えた歴史と伝統を引き継ぎ、今後も署員一丸で鶴見区内の治安維持にまい進していきたい」と語った。
鶴見警察署は1907(明治40)年に鶴見巡査駐在所として設置され、警察署として独立したのは24(大正13)年1月1日。80(昭和55)年に現庁舎が完成した。
当初は84人だった署員数も、現在では350人を超える。100年の歴史の中では、大きな事件事故も発生。25年には、火力発電所の建設を巡って起きた日本最大級の乱闘事件とされる「鶴見騒擾事件」、63年には東海道本線鶴見駅と新子安駅間で発生した脱線・衝突事故で161人が亡くなった「国鉄鶴見列車事故」に対応するなど治安維持の要として歩んできた。また、鶴見署として独立する前年23年の関東大震災発災時に300人余の朝鮮人らを救った大川常吉署長の逸話も残っている。
記念動画の上映も
式典当日は渋谷治雄区長ら来賓など、約160人が出席。飯塚署長は「これまでの歴史と伝統を引き継ぎ、区民が安全で安心して暮らせる鶴見区を実現するため、これからも署員一丸で治安維持にまい進していきたい」と力強く語った。
そして、鶴見区自治連合会からスローガンの書かれた懸垂幕が、鶴見地区警察官友の会からは犯罪情報などを掲示できるデジタルサイネージが寄贈された。また、記念動画も上映され、参加者たちが同署創設時からの歴史などを振り返った。
式典後には武道始式も行われた。日頃から柔道や剣道の鍛錬に励む警察署員が、その成果を地域に披露することを目的に毎年実施しているもの。
署員らは柔道と剣道の高点試合や五人掛けなどで磨いてきた技を披露したほか、逮捕術の実践も行われた。豪快な投げ技や手に汗にぎる攻防が繰り広げられ、署員たちの気迫あふれる姿に会場からは大きな歓声が起きていた。
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