神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
鶴見区版 公開:2024年5月23日 エリアトップへ

横浜市消防局 救急要請を“予防” 出場件数急増に危機感

社会

公開:2024年5月23日

  • X
  • LINE
  • hatena

 横浜市の2023年中の救急出場件数は過去最多となり、初めて25万件を突破した。市では安心できる救急体制を維持するため、救急隊の増強に加え救急要請を減らすための「予防救急等推進プロジェクト」を発足。ケガや急病等の救急車が必要となる事例の抑制や正しい119番通報の普及啓発を目指す。

 市内の2023年の救急出場件数は、過去最多の25万4636件。これは市民の15人に1人の割合に相当する。2024年3月末までの件数も、すでに前年同比で9・8%増と、右肩上がりの状況が続いている。

 高まる救急需要を受けて、市では救急隊を過去10年で21隊増設し85隊体制に増強。今年度中にはさらに2隊増となる予定だ。また、熱中症やインフルエンザ等の感染症で出場が増える夏季と冬季は、1日約5隊の増強救急隊を編成し体制強化に努めてきた。しかし出場指令から現場到着までの平均所要時間は、10年間で2分延伸の8・8分。病院に引継ぐまでの総活動時間も約14分伸び、現場は逼迫している。

ケガ・急病を抑止

 そこで発足されたのが、「予防救急等推進プロジェクト」。中・西・鶴見・神奈川・南・港南の6消防署に新たに配置された担当課長を中心に市の関係局と連携し、救急要請の抑制を目指す。

 取組みの柱となるのが、救急車が必要となる事態の未然防止。救急搬送の実態を年齢別にみると、高齢者と乳幼児が多い。特に前者は転倒による一般負傷、後者は発熱や頭部の負傷が多くなっている。それぞれの防止策を紙媒体や子育てアプリ、ウェブサイトの防災eパーク等で広報し、ケガや急病の抑止を図る。また、不要不急の救急要請の減少も課題の一つ。救急車を呼ぶべきか迷った時の「#7119」などの活用を呼びかけ、救急車の適切な使い方の普及啓発も強化していく。

 プロジェクトリーダーを務める中消防署の西川浩二課長は、「効果的に啓発しながら、『予防救急』という考え方を定着させたい。市民が安心できる救急体制を目指す」と話した。

鶴見区版のトップニュース最新6

弁当で鶴見の魅力PR

弁当で鶴見の魅力PR

とも栄鮨の梶さんが考案

6月13日

「健診未受診」に不安の声

市立小中校の不登校者増

「健診未受診」に不安の声

市、他事例調査し取組検討

6月13日

緑地保全で国交大臣賞

かぶと塚ふれあいの樹林愛護会

緑地保全で国交大臣賞

四半世紀の活動を評価

6月6日

「こども・若者・女性」に重点

横浜市自殺対策

「こども・若者・女性」に重点

社会情勢変化に対応

6月6日

多文化共生指針を策定

鶴見区

多文化共生指針を策定

独自の指針は市内初

5月30日

高齢者に増加傾向

市内の消費生活相談

高齢者に増加傾向

4コマ漫画等で注意喚起

5月30日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 7月14日0:00更新

  • 7月7日0:00更新

  • 4月7日0:00更新

鶴見区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

鶴見区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年6月15日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook