神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
鎌倉版 公開:2024年3月29日 エリアトップへ

鎌倉のとっておき 〈第160回〉 かまくら花めぐり(妙法寺(大町))

公開:2024年3月29日

  • X
  • LINE
  • hatena
妙法寺(大町)の支那実桜
妙法寺(大町)の支那実桜

 妙法寺は、日蓮が布教のために建てた草庵跡に、1357年日叡(にちえい)(後醍醐天皇の孫)が再興した寺で、美しい苔の石段があることから苔寺ともいわれている。

 ここに咲く花といえば、新春には水仙。まだ寒さ厳しい中、凛とした立ち姿を見せてくれる。そして梅。紅白の花々が春を告げる。大覚殿前の支那実桜(しなみざくら)が薄桃色の花を付ける頃には、桃をはじめ黄色い山茱萸(さんしゅゆ)や白木蓮(はくもくれん)も咲き始め、境内は春色に染まっていく。

 初夏には藪手毬(やぶでまり)。本堂前で蝶のような白い花を開く。また仁王門から法華堂にかけて、射干(しゃが)の群生も咲き始める。そして陽光あふれるこの時期、苔の石段も新緑の輝きを一段と増していく。

 雨の季節には紫陽花。大覚殿前などで青紫色や薄紅色を深めていく。また支那実桜の周りでは、半夏生(はんげしょう)が緑と白の美しいコントラストを見せてくれる。盛夏に向けて、本堂前では紫や白の桔梗(ききょう)、梔子(くちなし)やオレンジ色の凌霄花(のうぜんかずら)、さらには薄桃色の鹿の子百合やレモン色の浜朴(はまぼう)などが競い合う。

 秋には萩をはじめ、紅白の彼岸花やピンクの芙蓉が境内を飾る。そして、楚々と咲く白い秋明菊(しゅうめいぎく)が秋風に揺れる頃、金木犀(きんもくせい)の甘い香りも境内に漂う。

 初冬、薄桃色の山茶花(さざんか)がほころぶと、銀杏(いちょう)や紅葉(もみじ)も黄色や赤に染まっていく。その落ち葉が苔の石段に散り敷かれた様は、錦の絨毯(じゅうたん)のごとく美しい。

 松葉ヶ谷に佇む妙法寺。四季折々の花々が飾る、鎌倉屈指の花の寺である。     石塚裕之

鎌倉版のコラム最新6

江ノ島電鉄の「歴史」と「魅力」

鎌倉のとっておき 〈第162回〉

江ノ島電鉄の「歴史」と「魅力」

5月10日

浄智寺の「魅力」

鎌倉のとっておき 〈第161回〉

浄智寺の「魅力」

4月12日

かまくら花めぐり(妙法寺(大町))

鎌倉のとっておき 〈第160回〉

かまくら花めぐり(妙法寺(大町))

3月29日

鎌倉サクラ穴場スポット

鎌倉のとっておき 〈第159回〉

鎌倉サクラ穴場スポット

3月22日

「長尾定景と岡崎義実」

鎌倉のとっておき 〈第158回〉

「長尾定景と岡崎義実」

3月1日

かまくら花めぐり(青蓮寺)

鎌倉のとっておき 〈第157回〉

かまくら花めぐり(青蓮寺)

2月23日

あっとほーむデスク

  • 4月22日0:00更新

  • 8月20日0:00更新

  • 7月16日0:00更新

鎌倉版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

鎌倉版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月19日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook