区民ら1号線の緑化推進 市と協働で本格整備へ
区内の国道1号線沿いの緑化推進活動をスタートさせている「鶴見『みどりのルート1』をつくる会」が5月29日、横浜市との間で「地域緑のまちづくり協定」を締結した。今後は市の助成も活用し、本格的な整備に着手していく。
同会は、2012年10月に設立。1号線沿いの学校や飲食店など17の団体と、周辺の居住者から成る。緑化するのは、稲荷神社前から響橋を経て、東寺尾に至る約1Km。沿道のほか、参加団体の駐車場や壁面に植栽するなどして、緑のまちなみをつくる。
自宅の周りにあった里山
発起人は、1号沿いの自宅に暮らす高田房枝さん。きっかけは自宅で見つけた写真。1号線建設前、現在と同じ場所にあった自宅を撮影したもので、その周りには豊かな里山が写っていた。「こんなに緑があったのかと実感し、もう一度緑を取り戻したいと思うようになっていった」
初めは緑化実現を「夢のように思っていた」という高田さん。会設立を後押したのは、1号沿いにあるスターバックス横浜鶴見店と木曽路鶴見寺尾店の建設だった。2店の敷地の所有者である高田さんは、緑のある店舗を作るよう要望した。その結果、当初の建設予定を変更し、緑を生かした店舗が開店。緑化実現に自信を得て、「この緑をつなげていきたい」という思いを強くしたという。
モデル目指す事業者も
そうした中で出てきたアイデアが横浜市の「地域緑のまちづくり事業」制度の活用だった。同事業は、地域が緑化計画を作成し、市は地域と協定を結んだ上で整備や管理の費用を一部助成するというもの。
同会は、1年ほど前から会合やまち歩きなどを重ね計画書を練り、今回の協定締結に至った。国道沿いの民有地を緑化する取り組みは市内ではまだないという。今後5年をかけ、本格的な整備を進めていく。工事は今秋にも始まる予定。
参加する事業者の中には「今回の取り組みをモデルケースにして、他の店舗にも波及させたい」という声も出ているという。「みんなで力を合わせて緑を創り、1号線を『沿道里山』にしていきたい」と同会は意気込んでいる。
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