「浜銀総研ビジネスウーマン・アワード2014」でファイナリストとして表彰された 毛利 宏乃さん 笹目町在住 43歳
ポルトガルに恋して
○…県内の優れた女性経営者を表彰する「浜銀総研ビジネスウーマン・アワード2014」で、ファイナリストに選ばれた。13年前に夫の健さんとポルトガル食品・ワイン専門商社「メルカード・ポルトガル」を起業し10年ほど前からインターネットで販路を拡大。主力商品のオリーブオイルは年間およそ3万本を売り上げるまでに成長し楽天グルメ大賞を3度受賞するなど、店長兼バイヤーとして同社を引っ張る姿勢が評価された。「これからもポルトガルの魅力を日本に紹介していきたい」と笑顔で意気込みを話す。
○…同国との出会いは大学生の時。ポルトガル語を専攻すると弁論大会で優勝するまでに上達し、現地での留学生活も経験した。「気候と人柄、そしてなによりワインを含めた食文化が素晴らしかった」とその魅力にのめり込んだ。社会人になると、縁あって1998年のリスボン国際博覧会で日本館のスタッフとして通訳などの業務に従事する機会にも恵まれた。
○…この時に健さんもポルトガルを訪れたことが、起業するきっかけになったという。「彼も食文化に感動して。素材を生かした調理法とそれに合うワインは和食に通じるものがあり、日本で受け入れられると2人で確信した」。貿易関係の仕事は手探り状態だったと創業当時を振り返るが、この時共有した感動が今日まで突き進んできた原動力になっている。
○…出産を機に鎌倉へ移り住んだ。現在は5歳と10歳の男の子を持ち「子育ても夫と二人三脚です」とさらり。市内ではイベントスペースを借りて販売会を開くこともあり、消費者と直接触れ合う良い機会になっているという。地元住民はもちろん、飲食店関係者の反応も上々で中には試飲したワインを置くようになったレストランも。「ポルトガルにはまだ知られていない魅力がたくさんある」。自らの感動体験を、ここ鎌倉から広めていく。