鎌倉カーニバルの実行委員長を務める 大森 道明さん 材木座在住 65歳
「かつての賑わい復活を」
○…5月22日(日)に開催される第1回鎌倉市民カーニバルの実行委員長を務める。当日は「鎌倉の歴史と文化」をテーマに仮装パレードが行われ、かつて「日本の夏の風物詩」とまで言われた「鎌倉カーニバル」の賑わい復活を目指す。「今回が初めてなので、無我夢中で準備しているところ。多くの方に楽しんでいただけるイベントになれば」と意気込みを語る。
○…鎌倉生まれ鎌倉育ち。実家は材木座で土産物を扱う商店で、小さいころは自然の中で遊び回った。「当時はまだ家も数えるほど。遊ぶと言ったら海か山で、のどかな場所でした」と振り返る。鎌倉学園中学校へ進学すると、剣道にのめり込んだ。中学時代は毎年のように関東大会へ出場。高校3年の時には主将を務め、団体戦でインターハイ2位という成績を残した。「厳しい練習で自分自身を奮い立たせる克己心のようなものを学んだ。商売をやるようになって困難を迎えたときも、この時の経験があったから乗り越えられた」と得たものは大きかったようだ。
○…大学卒業後、22歳で父の会社へ入社。「創業当時は羊羹のみだった」という取扱商品も時代の流れに合わせ開発。なかでも地元産のしらすを使用した「湘南しらすせんべい」は3年前、全国推奨観光土産品審査会で日本商工会議所会頭賞を受賞した。
○…1973年、大町の八雲神社の神輿復活に携わったのが、街づくりの原体験だ。「若い時から地域を盛り上げようという先輩たちの心意気にふれて、多くのことを学んだ」という。かつての鎌倉カーニバルの記憶はほとんどないが、段葛で狩装束に身を包み武者行列に参加する若き日の父の写真を見たことがあるという。「市内外から人が訪れ、相当な賑わいだったと聞いている。今回のカーニバルをきっかけに、ゆくゆくは鎌倉が一つになるような『まつり』を作っていければ」と笑顔で話した。