発足から10年連続で「鎌倉こどもミュージカル」に出演、今年卒業する 城樂(じょうらく) 七海さん 市内在住 18歳
「ミュージカルが私の青春」
○…幼稚園年長から高校生まで43人の団員が所属し、年1回の公演を行っている「鎌倉こどもミュージカル」。2007年の発足当初から参加し、10月21日、22日に行われる10周年記念公演『しあわせの青い鳥』で卒業する。演じるのは主人公・チルチルとミチルの母親と「お金持ちの国」で暮らすダイヤ。「母親は台詞がない場面でも優しく気遣う雰囲気を出せるように、ダイヤは優雅なキャラクターを表現できるよう、日々研究しています。観賞後に幸せを感じてもらえるような舞台を作れたら」と意気込みを語る。
○…クラスメートに誘われたことをきっかけに、同劇団に入ったのは小学2年生の時。「普段は緊張しやすくて目立つことは苦手。けれどメイクをして華やかな衣装で舞台の上にいると、またここに立ちたい、拍手をもらいたい、と思うようになりました」とミュージカルのとりことなった。
○…転機となったのは中学2年生で臨んだ『桃太郎!』の公演。当初はヒロインを狙っていたが、劇団内のオーディションを勝ち抜いて役を射止めたのは、一緒に参加していた妹・優海さん。「自分はおばあさんの役で、すごく悔しかった」という。これを機に動きや話し方を自ら考え、試行錯誤するように。「登下校中も役のことで頭がいっぱいでした」と当時を振り返る。するとその演技が評価され、全国の子どもミュージカルで著しい活躍をした人に贈られるアオトニー賞を受賞。「自分に自信が持てるようになり、演じることがより面白くなりました」と笑顔を見せる。
○…稽古が佳境を迎える一方、大学進学を控えた勉強にも余念がない。「今後も演劇やミュージカルを続けるかは決めていない」というが「劇団が好きだから人前に立つ勇気を持てた。こどもミュージカルは参加する全員が輝ける場所で、私の青春そのものでした。卒業しても応援していきたい」と笑顔で語った。