今年5月に「青葉みらいおこし補助金」の交付対象事業として採用された鉄小学校の郷土資料館などの改修事業が、このほど完了した。10月25日の開所式で、遮光用の障子などが公開される。
同制度は、住民主体で地域の課題解決に取り組む事業に、区が支援チームの派遣や外部専門家の派遣、補助金交付(最大500万円)の3項目で支援する。青葉区の自主企画事業として昨年度から始まり、今年度はたちばな台町内会に続いて2件目の採用となった。
郷土資料館では、昔の生活器具や農機具、養蚕の道具など約500点を展示、保管している。5月に「郷土の歴史や文化を知り、愛着心を持ってもらいたい。地域交流室や市民図書室も活用して住民同士の交流にもつなげられれば」と、同制度への申請を行った。
青葉区区政推進課は、採用の理由として「3つの施設を改修することで個別の分野で活動していた人たちがつながること」、「郷土史を通して子どもから高齢者まで多様な世代が交流する場になること」などを挙げている。
解説用タブレットも
今回交付された256万円の補助金を使い、展示物保存対策として遮光工事、看板や展示台の設置、廊下側壁面への窓設置、資料解説用のタブレット端末3台が導入された。そのほか、併設されている地域交流室と市民図書室の床を改修した。工事は、同校の夏休み期間中に終えている。
同館を管理・運営しているくろがね倶楽部の宮原泉さん(54)は「タブレットを利用し、実際に道具を使っている映像での解説も取り入れたい」と話す。また、今後はボランティアスタッフを増やして開館日を増やすほか、展示されている農機具などを使った体験教室や普段は保管していない郷土芸能関連の企画展などを交流室で実施していく。
中里地区連合町内会の坂田清一会長は「今のままだと、地元の歴史を知っている人がいなくなってしまう。若い世代に伝えていく場になれば」と期待を寄せる。
郷土資料館は、同校の120周年を記念し、各家庭で保管されていた農機具などを収集して開設された。
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