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認知症新薬レカネマブ 横浜総合病院で投与開始 市内医療施設で唯一

社会

公開:2024年3月14日

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レカネマブ治療にあたる横浜総合病院脳神経内科の山崎部長
レカネマブ治療にあたる横浜総合病院脳神経内科の山崎部長

 製薬大手のエーザイ(株)などが開発したアルツハイマー病の新たな治療薬「レカネマブ」の投与が、2月26日から横浜総合病院(平元周院長/鉄町)で始まった。昨年12月に保険適用になり、全国的に投与が進む新薬「レカネマブ」。しかし、横浜市内で同薬による治療に着手しているのは横浜総合病院のみとなっている。

 横浜総合病院で治療にあたる脳神経内科の山崎貴史部長によれば、レカネマブは病気の原因物質と言われるタンパク質「アミロイドベータ」を除去することで、アルツハイマー病の進行を遅らせるとされている。

 ただし、軽度の認知症とその前段階である軽度認知障害(MCI)の人のみが対象。投与できるのは、脳内の画像を撮影するPET検査やMRIなどの必要な検査および管理が実施可能な医療施設か、連携する医療施設に限られる。

 「高度な検査ができる医療施設は多くない。さらに稀ではあるが副作用の報告もあり、病院として治療をスタートさせる判断が難しいのでは」と山崎部長は話す。

 また、アルツハイマー病の治療などに関する十分な知識と経験を持ち、レカネマブのリスク等について管理・説明ができる医師の下でという条件もあり、市内では横浜総合病院のみとなっているのが現状のようだ。

 山崎部長は「病院にとっては人員を割かれる上にリスクもあり、利益は出ない。現実的に見れば割に合わない治療」としながらも、「それでも導入したのは、横浜市内で治療を希望する患者さんに対しての社会的使命」と語る。これまでの治療薬に比べて進行を遅らせる効果が期待できること、さらに軽度認知障害が対象になっている意義も大きいという。

 ただし、体重50kgの人をモデルケースとした標準薬価は年約298万円。点滴を2週間に1度、原則1年半続ける必要があるなど、費用対効果を疑問視する声もある。それでも「対象者の選択肢が増えたのは有意義だと思う」と山崎部長は話している。

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