南区版 掲載号:2011年1月6日号
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横浜市消防団 団員の減少、止まらず 災害時の対応に不安残す

社会

 5万人を超える死傷者が出た阪神・淡路大震災から間もなく16年。大規模災害時などに消防署と連携して活動する地域消防団の役割が重要視されている。しかし、市消防団員数は定数を大きく下回っており、今、この時に起こるかもしれない大災害への備えに不安を残しているのが現状だ。

 市内には現在、各区に1団(中区は伊勢佐木、加賀町、山手の3団)、合計20消防団が組織されている。

 これらの消防団ではほぼ毎年、団員の減少が続いている。2003年度に8150人だった団員は、04年度に8035人と大きく減り、05年度も微増にとどまっていた。

 これを受けて06年度から入団資格を「消防団管轄区内の居住」から「区域に居住、勤務、または在学」に緩和し、地域の企業や大学に通う人を消防団に取り込む方針を打ち出した。しかし、緩和初年度に微増したものの、それ以降は減少が続き、8000人を割った状況が4年間続いている。

高齢化で退団増

 現状、平時の活動に大きな影響は出ていないが、大震災などの際、消火や救助、避難誘導に必要な人数として市が算出している定数の8305人には900人近く不足している状況。市消防局は「高齢化で退団者が増え、それを新規入団者でカバーできていない」と分析。また、消防団幹部は「消防団は実質的には地域ボランティア活動」と話しており、地域活動に対する住民の参加意識低下も大きな要因だ。洋服販売店を営むある消防団員は「夜の訓練などもあり、仕事をしながら団の活動をするのは体力的にも大変」と、仕事との両立も課題となっている。

 南区では昨年4月に寿と大岡の両消防団が統合して南消防団が発足。その時点の団員は定数の395人を下回る325人で、4年前の両消防団の合計に比べると91人減少している。団員の平均年齢は54歳。南消防署では「現時点で活動に支障はない」としている。

確保検討委を設置

 厳しい状況を受け、市は昨年12月20日に旭消防団長をトップとし、消防団長らで「団員確保検討委員会」を設置。月1回のペースで話し合い、4月をめどに一定の方向を示す予定だ。

 また、各消防署でも管内の企業や事業所、大学への訪問を強化している。南消防署では、南まつりや各地区懇談会、火災警報器設置を呼びかける戸別訪問などの場を通してチラシを配布したほか、広報よこはま南区版の紙面でも消防団への入団を呼びかけた。

 現在、市消防団では、2012年度からの70歳定年制導入を検討しており、従業員や大学生といった若い世代の入団を進めることで、高齢化が著しい体制の改善も目指している。
 

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