10月10日は「銭湯の日」。全国的に銭湯が減少する中、県内の銭湯はさまざまな取り組みで新たな利用客の獲得を目指している。
最盛期の4分の1
県公衆浴場業生活衛生同業組合(事務局・高根町)によると、1962年には県内に808軒の銭湯があった。その後、家庭風呂の普及で軒数が減少。平成に入ると500軒台になった。レジャー施設の要素を含んだスーパー銭湯が各地に広がると減少傾向に拍車がかかり、現在は199軒。この10年間で約140軒が姿を消した。同組合は「利用客の減少が経営を圧迫し、新たな設備投資ができない悪循環が続いている」と分析。また、後継者がいないために廃業する銭湯も多い。
新たな利用客を獲得しようと、同組合はマラソンやサイクリング愛好家を取り込む企画を立てるなど、工夫を続ける。銭湯の日には、
柑橘類の一種であるジャバラを湯船に入れる「じゃばら湯」を実施。小学生までは保護者同伴で入浴が無料になることから、親子での入浴を呼びかけている。
市浴場組合でも、銭湯の特長などを紹介したマップを作成し、9月から配布を開始した。マップは地域別に分かれており、「中区・南区・港南区編」には3区の24軒が掲載されている。すべてを回ってスタンプをもらうと、銭湯で使われている「ケロリン桶」がプレゼントされる。
南区内の銭湯は1960年代に55軒あったが、現在は11軒に減少。99年から営業する通町の「若宮湯」が13日で営業を終了する予定。若宮湯の藤井賢一さんは「銭湯が多かったころは、夕方になると子どもが多く来ていた」と時代の変化を感じているという。
減少傾向の中、共進町の「福徳湯」の小川建一さんは「さまざまな方法を使って銭湯の存在をアピールしたい」と業界全体で盛り上げることが重要だと語る。
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