市立日枝小学校(大内美智子校長)の3年生がアイデアを出した同校のキャラクターをイメージしたパンが2月17日から東蒔田町のパン店「シャルロットキミツヤ」で販売されている。児童が授業の中で同店周辺の商店の魅力を発見し、オリジナルパン販売を提案したことで実現したもの。児童らは「地域の名物になってほしい」と期待している。
同校3年3組(36人、担任・西口公恵教諭)は昨年4月から総合学習の時間で、社会のまち歩き探検を行った。そこで同校から約600mの距離にある中村橋商店街の存在を知る。児童は複数の店主らに話を聞き、仕事のこだわりやまちの歴史などを聞いた。
商店街は店舗の減少などにより、2008年に解散し、加盟していた各店舗は厳しい状況が続く。児童は店主の魅力的な人柄や対面販売の良さが古くからの客を引き留めている事実を知り「もっと多くの人に来てほしい」と考えた。
学校キャラ描く
10月、児童の一人の実家が経営する「シャルロットキミツヤ」に同校のキャラクター「日枝丸」をイメージしたパンを作ってもらうことを依頼した。同店の寺本吉輝さんは「ぜひ協力したい」と快諾。児童はパンの大きさや味などを考え、店側に要望を伝えた。
丸型のパンの表面にチョコレートでキャラクターの顔を描くデザインが決まり、高齢者と子どもに人気のこしあん、カスタードクリームの2種類を販売することが決定。「日枝丸パン」の価格は1個158円。
児童は手作りのチラシを校内に配布、掲示して学校中にアピールした。販売初日の17日にはクラス全員が店を訪れた。玉廣理緒さんは「イメージしていたものよりかわいくなった」と嬉しそうな様子。佐藤花音さんは「日枝丸パンを食べて笑顔になってほしい」と、多くの人に買ってもらうことを期待した。
西口教諭は「この取り組みを通して、子どもが『まちが好き』と感じるようになった。アイデアが商品になったことは、自信につながる」という。
寺本さんも「お年寄りも孫の顔を思い出すつもりで食べてほしい。売れ行きが良ければ、店の定番商品として継続的に販売したいと思う」と話し、幅広い年代に愛されるパンになってほしいと願った。
南区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|