2015年の幕明けにあたり、本紙は南区の中島泰雄区長にインタビューを行い、就任1年目の昨年の振り返りと今年の事業について聞いた。中島区長は、今年度の事業が順調に進んでいるとした上で、防災や健康づくりについて、区民の意識を高めていく取り組みを進める方針を示し、区政、まちづくりへの協力を求めた。(聞き手/本紙・門馬康二)
結束力の強さ実感
――昨年4月の就任から9カ月。南区に対する印象はどのようなものでしたか。
「一番強く感じたのは、地域の方が温かく、人情味あふれる方が多いということです。高齢者の見守りや防災活動から地域の結束力の強さも感じました」
――これまでの今年度事業の評価を教えてください。
「順調に進んでいます。しかし、事業を行うのが目的ではありませんので、本来の目的が達成できているかを検証していきます」
崖地マップ作成へ
――昨年は台風による崖崩れへの対応が課題になりました。
「南区には崖が多く、以前から課題でした。台風の際、市は崖崩れの危険度が高い地域を公表するなどの対応をしました。区では今後、崖の危険区域マップを作成し、区民の方に自分の家がどのような地形にあるのかを知っていただけるようにしていきます」
――昨年は「減災取組宣言」を行う自治会・町内会が増えるなど、地域防災の輪が広がりました。
「減災の意識が区全体に広がるよう、呼びかけを続けていきます。また、自助・共助の意識を高めながら、訓練などを通し、地域防災拠点の開設、運営までの流れを確認していきます」
――健康づくりに関する取り組みはいかがでしたか。
「南区民の健康寿命が市内でも比較的短いことから、特定健診を受診してもらうように呼びかけを強化しました。まずは区民の皆さまに健康寿命を延ばすことの大切さを意識してもらえるようにしたいです」
――子育て支援についてはどうでしょうか。
「待機児童の問題は、引き続き『ゼロ』を目指し、定員を拡大できるよう、施設へ働きかけを続けます。4月から子ども・子育て支援新制度が始まりますので、混乱がないように細やかな対応を心がけます」
桜でにぎわいを
――これらを受け、来年度の取り組み方針はどのようなものになりますか。
「『減災』『健康』『賑わい』『こども』の4つを柱に進めていこうと考えています。春の桜まつりは、大岡川で何かできないか、アイデアを出しています。桜は知名度もあり、南区の魅力資源ですので、もっと広報していきたいです」
――そのほかに新しい取り組みは。
「外国籍や外国につながる子どもの支援の必要性も高まっています。保育園の外国人保護者向けの情報提供を充実させます」
――2016年1月の区庁舎移転へ向けた取り組みはいかがですか。
「お客様が快適に過ごしていただけるような待ち合い場所や案内表示などについて、庁内でプロジェクトチームを組んで検討しています。また、現庁舎の跡地利用は、情報収集をしながら、さまざまな方法を検討しています」
――最後に南区民へのメッセージをお願いします。
「南区の最大の強みは、区民と行政が一体となってさまざまなことを行っているという点です。自治会・町内会などの団体が意思疎通を図り、一つの目的に向かって取り組めば、もっと良いまちになると考えています。今年も区役所と一緒にまちづくりを進めていきましょう」
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