南区などに大きな被害を与えた1945年の横浜大空襲から70年となった5月29日、各地で犠牲者の法要や平和を考える集会が開かれた。
日枝町の瑞延寺では、空襲や戦争の犠牲者を追悼するための法要があった。周辺が空襲で大きな被害を受けたお三の宮地区連合町内会(大津幸雄会長)が主催するもので、毎年5月29日に行っている。住民50人が参加。
大津会長は「物質的な不自由のない今の生活は、先輩方の犠牲の上に成り立っている。この空襲を若者にも伝えていかなくてはいけない」と話した。参列した中島泰雄区長は「自分たちのまちは自分たちで守ることを進め、犠牲になった方のご労苦に報いたい」とあいさつした。
「若者に語って」
吉野町市民プラザでは空襲体験者が語る「横浜大空襲祈念の集い」が行われた。市民団体「横浜の空襲を記録する会」の主催。
当時5歳で中村愛児園に通っていた鈴木征四郎さんは、空襲を受けて中村川沿いを走って逃げたという。「げたの鼻緒が切れ、懸命に走った。川の中も炎が上がっていた」と話し、今でも記憶が鮮明に残っているという。
県内で空襲記録を残す活動をしている人の座談会もあった。市立横浜サイエンスフロンティア高に勤務し、今春まで横浜商業高校で空襲の傷跡を調査する部活動「グローカリー部」顧問を務めていた鈴木晶教諭は「若い世代は(戦争に対する)問題意識を持っている。聞く力もあるので、体験者が語りかけてほしい」と体験を語り継ぐことの大切さを訴えた。
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