区西部住民の南区総合庁舎への足を確保するために、今年2月から始まった市営バスの乗り継ぎ割引の利用者が1日平均1人であることが分かった。区庁舎直通シャトルバスの廃止に伴って始まった割引制度だが、開始から半年が経過しても利用がほとんどないことから、区は西部住民に改めて制度を周知するなど、利用者を増やそうとしている。
乗り継ぎ割引は、神奈中バスが運行し、六ツ川や南永田団地などから井土ヶ谷下町へ向かう路線が停車する井土ヶ谷バス停から区庁舎へ行く市営バス199系統に乗車する際、口頭で申告すると、料金が半額の110円になるもの。別所方面から出る神奈中バスに乗って、蒔田駅前から199系統に乗り継ぐ場合も半額になる。対象の199系統は午前9時台から午後3時台に計7本が走る。
待ち時間長く
市交通局によると、2月から6月末までの5カ月間で乗り継ぎ割引を利用した人は1日平均で1・1人だった。区庁舎が浦舟町に移転した16年2月から1年間運行された区西部から庁舎への直通バスは1日平均で約72人(敬老パス利用者も含む)が利用していた。
当初から乗り継ぎは「利用しづらい」という声が出ていた。神奈中と市営という異なる事業者間の接続だけに、ダイヤ調整が難しいという背景がある。例えば、南永田団地から出る神奈中バス「井11系統」に乗って井土ヶ谷で199系統に乗り継ぐ場合、待ち時間は最短で10分、タイミングが合わなければ、最長で55分も待つことになる。
乗り継ぎ割引制度は、シャトルバスの利用者数が運行継続目標の約6割にとどまり、廃止されたことに伴う措置。南区は制度を知らせるチラシを区西部に配布するなど、周知に力を入れてきた。この状況を受け、7月には再度、町内会長らにチラシを渡した。永田みなみ台連合自治会の常木敬司会長は「想像より利用が少ない」と話し、地域にも利用を呼びかけたという。
割引措置は利用状況によって、最大で3年間続けられることになっている。
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