県内公立中の美術教員が授業のねらいなどを知ってもらう目的で、このほど「美術の学び展」を西区で行った。
個人・地域で差
県公立中学校教育研究会美術科部会の研究部に所属する約20人の教員が企画。同部によると、美術教員は人数が少ないことや経験の浅い人が多いため、授業の進め方や目指すべき方向性に個人差や地域差が大きいという。そこで、文部科学省が定めた「学習指導要領」に沿いながら、子どもの力を伸ばす授業のあり方について考えようと、同部は教員同士の連携を図る。その取り組みを知ってもらおうと、「学び展」を開いた。
会場には学習指導要領を掲示した上で、同部の教員が自身が進める授業の様子をまとめたパネルや生徒の作品を展示しながら説明。上飯田中学校=泉区=の荻島千佳教諭は2年生の授業で「想いをカタチに」をテーマにし、生徒が表現したい言葉を決め、そこからイメージされるものを紙粘土などの限られた材料で制作。作品を写真に収め、生徒同士が鑑賞する取り組みを進めた。「やりたいことが思い通りに進まないもやもや」のような各自が想定した世界を作品にすることで、「表現の楽しさや可能性に気付いてほしかった」と荻島教諭は語る。授業後、生徒からは「『上手にできる』ではなく『自由に表現できている』と言われたくなった」などの声が出ていたという。
美術教員の中には「授業について、誰に聞いて良いか分からない」との悩みが多く、同部は「教員が議論しながら、学びのある授業を目指したい」としている。
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