六ツ川在住の柊谷(ひらぎだに)明里さん(20)=人物風土記で紹介=が県内最年少の交通指導員に就任した。5月21日に南警察署で委嘱式が行われ、田中武志署長と南交通安全協会の置田光男会長から委嘱状が手渡された。柊谷さんは「歩行者とドライバー、両者の目線に立った指導を心掛け、さまざまな場面で想定される交通事故を未然に防ぎたい」と誓った。
交通指導員は、街頭でのキャンペーンなどを通して、人々に交通ルールを守るように呼び掛ける役割を担う。保育園や幼稚園、小中学校を訪問し、人形やイラストを用いながら子どもたちを指導したり、登下校時は通学路に立って見守り活動をすることもある。季節ごとにある交通安全運動期間中には、商店街などの人通りが多い場所で交通事故防止グッズを配りながら啓発する。
区内唯一の20代
南署によると、県内の交通指導員は1019人いるが、ほとんどが60代以上で高齢化が課題となっている。南区も若い人のなり手がおらず、13人の指導員のうち、柊谷さんが唯一の20代だ。
児童の登校の見守りなど、平日早朝の活動が多く、働き盛りの20代〜50代の参加が難しい。さらに、同署は「春の交通安全運動期間に行うパレードがコロナで中止となり、活動を知ってもらう機会が減ったのも大きい」という。
柊谷さんは、なり手不足を知人の父親から聞き、指導員になろうと決めた。「自分と同世代や下の人に『交通指導員になりたい』と思ってもらえるよう、通学、通勤時間の指導に注力し、若者の指導員を増やすことも意識したい」と話す。南署の田中署長は「20歳という若さと広い視野を生かし、まちの交通事故防止に貢献してもらえれば」と期待を込める。
南署は「若い世代に指導員の活動を知ってもらえる方法を模索していきたい。コロナ収束後は、街頭での交通安全運動などを通し、若者に協力を呼び掛けていきたい」としている。
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