大岡川沿いの桜が花を咲かせる時期になった。この時期に多くの花見客が訪れる弘明寺商店街では、来客を期待する声がある一方、新型コロナウイルスの感染者数が横ばい状態の中、多くの人が訪れることに不安を感じるという声もある。3月26日に桜のぼんほり点灯が始まるが、コロナ禍の花見客の人出が読めず、店主らは気を揉んでいる。
大岡川の桜並木は近年、テレビや旅行ガイドに多く取り上げられ、知名度が全国規模になってきた。
例年、春になると弘明寺商店街には多くの花見客が訪れる。商店街では飲食店を中心に「一年で一番の書き入れ時」という意識が強く、「桜が見ごろの時に週末が2度あると、かなり助かる」という店主もいるほど。
しかし、新型コロナウイルスの感染が広がった昨年は、花見を含めた外出自体が減り、商店街も売上減に苦しんだ店が多かった。現在も感染再拡大によって、緊急事態宣言が再延長されている。
宣言明けなら反動も
宣言の期限は21日まで。商店街のある店主は「宣言解除と桜の開花時期が重なれば、反動で一気に人が出てくるのではないか」と予想する。別の店主は「解除されても遠出を控える人が多く、身近な大岡川の桜を見ようという人が例年より増えるのでは」と話す。昨年から昼の営業も始めた飲食店の男性店主は「1年間、何とか耐えてきたので、桜の時期にお客さんに来てほしい」と強く願っている。
一方、多くの人が川沿いや商店街にやって来ることを身構える人もいる。物販店の女性は「桜の時期だけ弘明寺に来る人が多くいる。そこから感染が広がらないか心配」と話し、状況によっては、店に立つのを控えることも考えている。
ぼんぼり点灯は時短
春の風物詩である「南区桜まつり」は、蒔田公園のステージイベントは昨年に続いて取りやめ。昨年は中止したぼんぼりの点灯とライトアップのみ行う。密集を避けるために、3月26日から4月11日までの金、土、日曜日のみにし、時間も午後6時から8時の2時間と、例年より短縮する。また、川沿いで飲食物を販売する屋台は出ない。
すでに商店街には桜をイメージした横断幕や飾りが取り付けられている。感染に対する意識や状況が昨年と異なるだけに、「どれだけ人が来るのか、それとも来ないのか分からない」という声が店から多く聞かれる。
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